米国の研究者は、曲げることのできる、駆動時間の長い、数秒でフル充電できるスーパーバッテリーを開発した。このバッテリーを搭載する携帯電話は数秒の充電で、1週間も使用できるというのだ。16日付仏フィガロ紙が伝えた。
米フロリダ大学の研究者は、より多くの電力を留めることのできる、新型バッテリーを開発した。このバッテリーの充電速度は、従来の製品を上回る。研究者によると、このバッテリーを搭載した携帯電話は数秒充電するだけで、1週間以上も使用できるという。またこのバッテリーは3万回充電しても、ほとんど劣化することはない。現在普及しているリチウムイオンバッテリーは1500回充電し、18カ月使用すると、性能が劣化し始める。
研究者はナノ材料により、バッテリーのエネルギー蓄積効率を高めた。製造された製品の大きさは、一般的な携帯用バッテリーと同じだが、より多くの電力を留めることができる。このバッテリーは数百万のナノファイバーで出来ており、表面には二次元塗料がコーティングされている。従来のバッテリーは化学反応により充電していたが、この新型バッテリーの電力は静的に構成物表面に蓄積されるため、爆発の危険性はほとんどない。
このバッテリーは携帯電話や電子製品のほか、電気自動車に用いることもできる。曲げることが可能なため、衣料品にも使用できる。
開発と研究に参与したNitin Choudhary氏は「現在の小型電子製品にとって、このバッテリーはエネルギー密度、効率、安定性で、その他のすべての技術を上回っている。同技術はまだ実用化を予定していないが、今回の研究は多くの業界に新たなチャンスをもたらすことになる」と話した。
同研究チームは発明特許を取得後、大手携帯メーカーと交渉する可能性がある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年4月19日