米国立標準技術研究所(NIST)はこのほど、産業界の黄金標準と称される世界顔認証ベンチマークテスト(FRVT)の結果を公表した。公式発表された同報告によると、中国の人工知能(AI)企業は実力を発揮し、依図科技(yitu)、商湯科技(sensetime)、曠視科技(megvii)がトップ10のうち5ランクを占め、中国科学院深セン先進技術研究院(siat)が5位にランクインした。中国チームは半数以上を占め、トップ5を「独占」し、世界の顔認証技術のトップを走っている。
NISTは米商務省の直属機関で、国家計量基準と標準の設定、米国の工業と国防サービスへのテスト技術の提供、標準化技術委員会の標準制定への参与などを主に担当する。
世界の39社が今回のコンペに参加し、Anke、比特大陸(Bitmain)、大華股份(Dahua)、商湯科技(Sensetime)、Saffe、Tech5、文安智能(Vion)の国内外7社が新たに加わった。
FRVTは100億回以上サンプルを比較し、アルゴリズムの精度の評価は100万分の1に達する。世界最大で基準が最も厳しく、競争が最も激しく、最も権威のある顔認証アルゴリズムのコンペとなる。オランダのGemalto、フランスのMorpho,日本のパナソニック、ロシアのVocord、中国の海康威視、平安科技など世界トップクラスの大手メーカーが参加している。
顔認証アルゴリズムの性能は1年で80%向上
顔認証分野において、誤認率とオミッション率はアルゴリズム能力を判断する主な指標とされている。誤認率が同じ場合、正確率が高くオミッション率が低いほど技術性能は高いということになる。
11月16日に発表された報告によると、世界顔認証アルゴリズムの最高水準は1000万分の1の誤認率で、オミッション率は1%以下まで低下した。これは、1000万分の1の誤認率において正確率は99%を超えていることを意味し、前年同期と比較して性能は80%向上した。
さらに、これは中国のAIベンチャー企業3大手の商湯、依図、曠視が公の場で参加した初めてのコンペであり、激しい実力争いだったと言える。
そのほか、最新ランキングのトップ10に入った企業のほとんどがベンチャー企業で、老舗企業の顔認証技術の更新速度はベンチャー企業より遅れていることを示した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年11月24日
![]() |
![]() |
![]() |