平凡で偉大な宇宙事業関係者、その栄誉と夢
張氏は、宇宙事業関係者にとっては、「欠陥ゼロ、故障セロ、疑問ゼロ、高基準、高安全性、高信頼性」が最も基本的な条件になると話した。張氏によると、宇宙船の最大の特徴は、ひとたび打ち上げてしまえばほぼ修復不可能という点にあると話した。自動車はリコールでき、航空機は定期的にメンテナンスできるが、宇宙船は打ち上げてしまえば目にできず触れることもできない。どんなミスであっても挽回できない。「数年間の苦労が水の泡になる」張氏によると、宇宙事業関係者は質の文化を特に強調しなければならない。つまりすべてのリスクを事前に認識・コントロールし、「薄氷を踏む思い」を常に意識しなければならない。
一つの型式の開発には3-4年の時間がかかる。その流れには、システムと製品の設計、開発、回収、総組立、テストがある。嫦娥4号を例とすると、着陸機には200以上の装置が、月面ローバー(玉兎)には100以上の装置があり、すべてテストを行わなければならない。問題が生じるたびに、皆で問題点について議論・分析し、夜を日に継いでテスト、改善、テスト、改善を続ける。
この過酷な勤務環境には、家族の理解と支持とケアが不可欠だ。張氏は仕事が忙しく、普段の家事や子供の教育などは、夫や両親に多く分担してもらっているという。彼らは「力強い後ろ盾」だ。しかし仕事が忙しくても息子との仲には影響がないそうだ。息子との関係は非常に親密で、毎日長時間そばにいてやることはできないが、仕事に勤しみ必死に奮闘することで、親の背中を見て育ってもらいたいという。
嫦娥4号の月面ローバー(玉兎)総体副主任設計士の温博氏も愛らしい女性で、眼鏡をかけ優しい声をしている。玉兎1号は多くのネットユーザーから好評を博したが、今回の玉兎2号も愛らしい様子をしている。その裏側には数世代の宇宙事業関係者の苦しい努力があり、まさに彼らの血と汗の結晶と言える。温氏は「しかしこの誇りがあれば、どんなに苦しくても報われる思いだ」と語った。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年2月5日