中国が独自に開発した衛星測位システム「北斗3号」は、供用開始から2年余りを経て20以上の業界で活用される産業全体の急速な発展をけん引する力になりました。
北斗システムを利用した高精度な測位により、地図ナビゲーションアプリの測位精度を従前の5〜10メートルから、1メートル以内に向上させることができました。この機能は現在、中国国内の8都市の利用者に開放されています。
北斗システムは一方で、都市インフラの位置に関連する整備でも大いに活用されています。北京では、北斗測位に基づくガス供給ネットワークの安全リスク監視プラットフォームが、1センチ単位でガス漏れの場所を特定できるようになりました。この技術は現在、全国150社のガス会社での70万キロ以上のガス供給ネットワークの点検に生かされています。
今年上半期(1~6月)には、北斗システムを活用した設備が20以上の業界に浸透し、総数は1550万件を超えたとのことです。2021年には中国の衛星ナビゲーションと位置情報サービス産業の年平均成長率が20%以上に達し、2025年には1兆元(約19.2兆円)規模になると予想されています。
「中国国際放送局日本語版」2022年12月2日