5Gと北斗が融合、高精度測位で実現できることとは?

中国網日本語版  |  2023-06-05

5Gと北斗が融合、高精度測位で実現できることとは?。

タグ:5Gネットワーク

発信時間:2023-06-05 14:05:41 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 工業情報化部はこのほど中国移動に対して、4.9GHzの一部の5G周波数帯資源を利用し、国内の関連省において5G地空通信(5G-ATG)技術試験を実施する許可を出した。同技術は地上と航空機の機内の間で地空通信リンクを構築する。乗客は機内で無線LAN接続でインターネットにアクセスする。これにより5Gネットワークのカバーの次元がさらに上がり、航空旅客の日増しに拡大する空中インターネット接続の需要をより良く満たす。


 北京郵電大学の鄧中亮教授は、「5Gは地上のネットワークで、北斗は空のネットワークだ。両者の融合により通信・測位一体化建設を実現し、高精度かつ高時間対効果の大量の地理ビッグデータをもたらすことができる」と述べた。


 5G通信ネットワークと同様、北斗衛星測位システムは中国の新たな「大国の重器」だ。北斗衛星測位システムはすでに世界4大衛星測位システムの一つになっており、世界のユーザーにサービスを提供している。


 鄧氏は、「5G+北斗により屋内外のシームレスな測位を実現できる。衛星測位信号の強度が低く、遮断などの環境的な要素から影響を受けやすいため、屋内での測位が世界各国が解消すべき難点となっている」と説明した。


 宇宙の衛星信号は屋内に届きにくいが、地上の通信信号はほぼどこにでも届く。鄧氏は、「通信にしか用いられなかった地上基地局も測位機能を提供できるようにする。両者の信号カバーが相互補完し、測位サービス能力を大幅に引き上げることができる」と述べた。


 鄧氏はさらに、「5G+北斗は各業界をサポートできる。5Gと北斗の融合と相互補完は本質的に、時間及び空間的位置の通信に基づく融合だ。両者が同時に作用することで画期的な技術を生み、各シーンで各応用を生み出す」と述べた。


 交通分野で、北斗屋内外シームレス接続の測位技術が、トンネルに衛星信号が届かないという問題を解消した。鄧氏は、「よく用いられる携帯電話の配車アプリを使用すると、車がどこにあるか、人がどこにいるかがすぐ明らかになる。ところがこれは衛星測位だけでは実現できない。今や衛星測位と地上の通信測位の融合により、人や車の正確な測位を実現できる」と述べた。


 5Gネットワークを基礎とし、北斗測位技術と結びつけることで、鉱山の掘削、積み込み、輸送、観測などの部分の自動遠隔制御が可能になる見込みだ。鄧氏は、「リスクがある鉱山エリアで最大限に生産の安全性を高め、事故ゼロと怪我ゼロを実現できる」と述べた。


 「5G+北斗」は採鉱や交通以外にも、測量、ドローン農機作業、ドローン電力巡回点検、スマート養老、重大イベント指揮・管理などでも使用できる。


 中国移動が発表したデータによると、中国は現在まで4400の高精度測位基準局を完成させ、世界最大規模の「5G+北斗」高精度測位地上強化ネットワークを形成している。鄧氏が述べた通り、「5G+北斗」の応用は無限の潜在力を秘めている。


「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年6月5日


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