中国科学院理化技術研究所の研究チームは、自然界のサンドキャッスルワームの巣作りを見て閃き、低温・常圧条件で力学的性能が優れているバイオニクス新型建材を作った。建築分野の省エネ・排出削減に新たな考え方をもたらした。関連成果はこのほど、国際的な学術誌「Matter」に掲載された。
論文の連絡著者、中国科学院理化技術研究所研究員の王樹濤氏は、「従来のセメント建材は生産において大量のエネルギーを消費すると同時に大量の炭素を排出する。新型低炭素建材の発展には重要な意義がある」と話し、次のように続けた。
この天然由来のバイオニクス低炭素新型建材の圧縮強度は17メガパスカルにのぼり、通常の建材の基準を満たせる。この材料はさらに優れた耐老化性及び耐水性と、独特な循環利用の性能を持つ。低炭素建築分野で応用の高い潜在力を秘めている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年9月26日