携帯電話のバッテリーは長く使うと充電できなくなり、電気自動車(EV)はフル充電での走行距離が短くなる。寒冷地ではバッテリーが壊れやすく、廃バッテリーの数が増え続ける。世界トップレベルの学術誌「ネイチャー」は13日、復旦大学の科学研究チームによる新発見を掲載した。新技術によりリチウム電池の「精密治療」を行い、廃バッテリーを「再生」させることができるという。
リチウム電池の老朽化や減退などの問題に対応するため研究を行ったところ、復旦大学の科学研究チームはバッテリーの寿命が人の健康と似ており、その問題は一部の中核部分、すなわち活性リチウムイオンに集中しやすいことを発見した。失われたリチウムイオンを正確に補充できれば、バッテリーの使用期間を大幅に延長できるというわけだ。チームはこの考え方に基づき、「薬品」のようなリチウム輸送分子を開発した。注射によりバッテリー内のリチウムイオンを補充する。
復旦大学高分子科学系の研究チームのメンバーである高悦氏は、「我々の技術は精密治療を可能にし、使用後に初期の状態に戻すことができる。一つの商用リン酸鉄リチウム電池は、従来であれば2000回の使用により容量が減り、廃棄処分される。この技術があれば、1万2000回の使用後も初期に近い健康状態を保つことができる」と説明した。
この技術はすでに各種のバッテリーの試験に合格しており、世界トップのバッテリー企業と事業提携している。早期の実用化に期待しよう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2025年2月13日
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