イタリア館の面積は7800平方メートル。パビリオン全体のデザインは、現代イタリア文化を説明していると同時に、万博主催国への贈り物でもある。パビリオンのてっぺんから見ると、そのデザインはイタリア人がよく知る上海のゲーム「遊戯棒」を思い起こさせる。
パビリオンは静かな水の景色に囲まれ、そこに自然光が加わって、太陽の光の下で輝きを増す。パビリオンの内部は小さくて不規則な形の建物からなる。どれも分解して建て直すことができ、イタリアの各都市を代表している。
イタリア館は5つのゾーンに分かれ、それぞれがイタリアの異なる特徴を展示する。ゾーン1はイタリアの自動車産業におけるすばらしい成果を示す。エリア内は照明があかあかと灯り、それが鉄板に入射して屈折して、展示品をよりいっそう輝かせる。展示品は4人の現代アーティストの作品と21世紀のイタリアの流行の象徴であり、新型のフェラーリや伊索塔佛拉西尼のスタンダードモデルも含まれる。
ゾーン2はイタリアの手工芸品を展示し、中央にはガラス製品のアトリエを設置する。来館者はイタリアのテーラー、ブリキ職人、バイオリン職人などの匠の技を目にすることができる。アトリエの内壁も現代イタリア文化のデザイン展のようであり、照明や家庭用トレーニングマシンのデザインを展示する。
ゾーン3の天井板はイタリア半島の人工衛星画像であり、万博のテーマに関係する制作プロジェクトも展示される。その中には、潮や太陽光を利用した自動車やオードバイによってヴェネチアを救う「モーゼ計画」も含まれる。
ゾーン4はイタリアの食を展示する。天井にかかっているのは穀物の絵、中央に聳え立つのはオリーブの木、壁にはたくさんのワインやパスタの写真と17、18世紀の有名な画家の作品が飾られる。
ゾーン5は密閉式の広場で、パビリオンの中核エリア。パビリオン全体の目玉でもあり、イタリアの科学技術を展示する。イタリアの音楽、ファッション、建築分野で得た成果を祝うために、エリア内は著名な芸術品で構成されている。一面の壁はファッションの写真と変幻する風景画で覆い尽くされ、それらが互いにあいまって、シンフォニーを奏でているようである。
「チャイナネット」 2010年1月20日 |