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残留孤児をモデルとした小説が中日友好の架け橋に

馬鞍山市に住む中日混血の宋宗志さんは年老いた母親、王明さんを伴って于強氏のもとを訪れ、40年余り前に日本に戻った実父と前の夫を探しほしいと依頼した。二人は涙ながらに過去の悲惨な運命と不幸な出来事を語った。老いた母親が17、8歳の時、父親は上海で日本軍の攻撃に遭って亡くなったが、運命は彼女を馬鞍山鉱山で働く日本人技師に嫁がせた。王明さんは息子をもうけ、平穏な生活を送っていたが、夫は戦争に徴集され、日本が敗戦してようやく会うことはできたが、夫はじきに日本に引き返してしまった。夫は別れ際、いつまでも変わらぬ愛を誓ったものの、その後、連絡が来ることはなかった。彼女は息子を連れて毎日、長江のほとりで夫の戻るのを待っていたという。

于強氏は王明さんをモデルに、30万字にのぼる『異国未了情』を一気呵成に書き上げた。日本軍が発動した中国侵略戦争が中国の女性にもたらした不幸を明らかにした作品だ。日本で出版されると、多くの読者が次々に于強氏のもとに感想の手紙を送ってきた。『異国未了情』は中国人の心をも揺さぶった。上海に住む朱家平さんからは、「私の運命は小説のなかの宋宗志さんよりも悲惨だ」と書いた手紙が寄せられた。何回かの取材を通じて、于強氏は朱家平さんの運命が、前作品のなかの日本人孤児よりずっと悲惨だったことを理解した。彼は50年かけてようやく、実父を探しあてた。ある市の有力議員を務め、しかも経済力のある実業家で、帰国後は名前を変えていた。当初は事実を認めようとしなかったが、はっきりした証拠を前に、実の子であることを認めざるを得なくなった。家族が日本に定着する手続きをするのを手伝うと約束しながら、日本の関係当局が認可のために署名を求めると、事業と名声への影響を心配したのか、再び言葉を翻した……。

朱家平さんをモデルにした作品が『櫻花璀璨』だ。大学を卒業したばかりの田櫻櫻は、中日混血の父親に償いをしてもらいたいと日本に留学する。愛情や生活、父親への訴訟など、様々な曲折を経て思いを達成する物語。安徽省人民放送局は今、長編ラジオドラマを制作中。一部の映画会社も映像化に強い関心を示している。

于強氏は多年にわたって外事観光と中日文化交流に従事してきたことから、日本人の興味や趣味への観察に長けており、日本人の間に起きた感動的な物語を理解したり、豊かな創作素材を蓄積したりしてきた。馬鞍山での外事観光を通じて接した人や出来事、そして馬鞍山の歴史にもとづいて描いたのが、中日の文化交流を背景にした『翰墨情縁』(日本語名『李海天の書法』)だ。小野太郎という日本軍人は戦争中、李海天の書に強くひかれ、買って収蔵したいと思った。だが、李海天は妻と家族が日本軍国主義の砲火で亡くなったため、日本人を非常に恨み、書は日本人に売らないと心に誓った。小野は日本に戻った後も李海天の書を慕っていた。対外開放後、小野は書画展で偶然に李海天の書を目にする。そこで、李海天がまだ健在かを打診。いろいろと紆余曲折を経た後に、李海天の墨宝を得る夢をようやく果たした。

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