『京都議定書』はすべての締約国を「附属書I国」と「非附属書I国」に分け、附属書I国には温室効果ガスの削減目標を設定した。
原則から行動までの距離は、理想と現実との距離のように近いようで遠い。1990年以来、多くの先進国の排出量は減少どころかかえって増加し、削減目標に達した国は一つもない。各国の達成状況は次の通りである。オーストラリアは28.8%の増加(目標は+8%)、カナダは21.7%の増加(目標は-6%)、米国は14.4%の増加(目標は-7%)、日本は5.3% の増加(目標は-6%)、EUは2.2%の減少(目標は-8%)。最も成績がよいドイツやイギリスでさえ、設定した削減目標との差はかなりある。
米国の最新の削減目標は「2020年までに2005年比で17%削減する」というものだが、専門家によると、これは1990年比で4%の削減に相当するという。EUは2020年までに1990年比で20%の削減を約束し、もし他の国が削減目標を設定した削減責任を負ったら、30%まで削減するとしている。しかし、たとえそうだとしても、中国やインドなどが期待している40%削減にはまだほど遠い。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年10月