「メイド・イン・チャイナ」の製品が莫大な生産量を誇るその裏には、その原材料および生産に必要なエネルギーを海外に大きく依存せざるを得ない中国の姿がある。なぜなら国内資源だけに頼っていては、その需要を満たすことが出来ないからである。需要が増えれば投機マネーが流入する。近年、大口売買を行う国際市場において、中国が需要とする商品への投機が熱を帯びている。中国が買い付けるものはすべて値上がりし、海外の投機家は中国の動きだけに注目していれば安定した利益を稼げるようになっている。国際的な海上輸送料金ですらも影響を受け、値上がりする一方である。これは「中国価格」の皮肉な一面とも言える。
だが、これら資源を海外から大量に仕入れたところで、最終的に、その完成品を買うのは中国人ではない。中国は、輸入した資源を消耗し、完成品に加工する過程の一環を担うだけに過ぎない。「メイド・イン・チャイナ」の商品が世界中にあふれるその背後には、中国が大量の資源を、直接あるいは間接的に、彼の地に輸出していることを示している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2010年10月11日