中国を代表する巨大製鉄所のひとつである首都鉄鋼集団。「首鋼」と呼ばれ、北京の人々の誇りでもある。しかし、「緑色五輪」(環境にやさしいオリンピック)を実現するために、河北省唐山市の曹妃甸に移すことを決めた。 「首鋼」の移転は06年に始まった。すべての移転作業が完了するには5年かかるという。「首鋼」が移転することで、北京の汚染物排出量は年間1万8000トン減り、大気は大いに改善される。
48年の歴史ある北京焦炭厰も、今年、閉鎖された。北京焦炭厰は石炭ガスの生産を主とする企業で、これまでずっと北京市民の生活に不可欠なエネルギーを供給してきた。しかし社会構造の変化により、今では一般的に天然ガスが使用されるようになっている。このため、深刻な大気汚染をおよぼす北京焦炭厰は、オリンピック都市計画の要求に基づき、閉鎖されたのだ。 北京市はさらに、周辺の天津市、河北省、山東省、山西省、内蒙古自治区とも協定を結び、境界内の石炭燃焼、火力発電、建材、セメント、化学工業などの企業を整理するよう求めた。エネルギー消費が多く、深刻な汚染をもたらし、技術が遅れている企業は事前に淘汰され、そのほかの企業も汚染物の排出に対して厳しい基準を設けられた。
「人民中国インタ-ネット版」より2008年6月20日
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