陳光会と義母の董玉蘭。二代にわたる保護基地の保護官だ
大山包黒首鶴保護区の大海子保護基地につくなり、陳光会のことを聞いた。唯一黒首鶴に近づくことができる、餌係の保護基地の鶴の保護官だそうだ。また、今年の春の大雪災害のとき、彼女は一匹の鶴を救おうとしてあやうく溺れ死にそうになったという。保護基地の湿った寒々とした粗末な事務所に、保護区管理局の鐘星輝局長は、見たところひ弱そうな小さな女性を連れてきて、楽しげに記者にいった。「これが我々のスターです。ゆっくりお話しください。彼女は我々の保護作業を大いに助けてくれています。」
陳光会は見たところとても若そうで、若い娘のようにみえたが、すでに3歳の娘がいるという。陳光会一家はこの保護区内に住んでいて、彼女の夫の母である董玉蘭は保護区で13年も黒首鶴を保護してきたが、年をとったので、陳光会ひとりに保護の仕事をすべて任せるようになったという。「2006年から私は一人で鶴に餌をやるようになりました。時にお母さんが一緒にくることがあります。旧正月の時期には保護基地の係員はこれないので、我々一家全員で、鶴に餌をやったり、保護基地の管理をしたりします。我たちの家は保護基地の裏側にあり、私の義母と夫の趙強のふたりが、私を助けてくれます。我たち一家全員が鶴の保護官なのです」と、陳光会は語る。
初めたばかりのころは、陳光会は董玉蘭に伴われてようやく鶴の群れに近づくことができたという。「歩くのは小刻みでなくてはいけません。機嫌の悪そうな鶴には少し遠くから、じゃがいものかけらなどをやりながら近づきます。義母に連れられて来て10日ほどたったとき、義母は言いました。「あなたがやってみなさい。」「私は籠をさげ、トウモロコシをまきはじめました。けれど、鶴は私を見たとたんとても警戒しました。鶴はとても神経質で賢い動物です。よく知らない人を簡単に信じたりはしません。」
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