7年越しの砂漠化防止対策により、河北省北西部最大の砂漠地帯が消失し、黄羊灘は森林が点在する景観に大きく変化した。河北省林学院のケイ存旺・高級エンジニアは「黄羊灘の砂漠化はすでに抑えられた。以前の流砂地帯はすべて非活性化され、地上に巻き上がる砂の量も従来の30%に減少した。森林率は50%、被覆率は95%以上にまで増加した。河北省北西部にある5大砂漠のうち規模最大であった、この地帯の砂地は消失した」と述べた。「河北日報」が伝えた。
黄羊灘は、張家口市宣化県にあり、北は洋河(永定河の支流)、南は黄羊山に接する面積約9782ヘクタールの、本来はまばらに草木が茂った草原だった。その後、人による森林破壊が進み、大部分が砂漠化し、黄砂が周辺の村にまで迫っていた上、北京市や河北省などで起きる黄砂の源となっていた。
北京緑化基金会の協力のもと、大手国有企業である中国国際信託投資集団公司が2001年、宣化県と手を結び、この地帯の砂漠化対策に乗り出した。3者間で、中国国際信託投資集団公司が投資、宣化県政府が造林およびインフラ整備、北京緑化基金会が技術サポートの責任を負うことを取り決めた。これより、「企業+基金会+政府」三者一体型の緑化モデルが、黄羊灘で誕生した。その後、中国国際信託投資集団公司は計1300万元以上の資金を投じ、1340ヘクタールの造林が2期に分けて行われた。黄羊灘の緑化面積は現在、4690ヘクタール以上に回復し、森林と植物が一体化した生態システムが基本的に形成された。
※ケイ存旺氏のケイは「形」のつくりがおおざとの字。
「人民網日本語版」 2008年09月02日 |