中国社会科学院法学所社会法研究室の常紀文・主任が率いて作成された「動物保護法」専門家提議稿が間もなく完成する。同主任によると、同提議稿は深刻な動物虐待に対して刑事責任を求めることを規定している。

常主任によると、提議稿では動物保護は必ず中国の国情に合っていることが求められており、中国では現在のところ欧州のような動物福祉の水準を実現するのは難しいことから、動物保護法は虐待予防を基本とするよう提案している。

常主任によると、専門家らは動物虐待の行為に対しては批判教育を主に、情状が深刻な場合は、刑事責任を追及することを規定するという。「たとえば校内で動物を虐殺したりする行為については、既に一定の社会的危害性が備わっており、未成年者の心身を傷つけたことになり、刑事責任が追及されるべきです」。

中国ではいまだ多くの市民に動物福祉に対する十分な認識はないが、常主任はこのような法律は既に立法の必要性があると認識している。

中国での立法過程での問題について、常主任は、最大の困難は認識不足であり、中国では長きにわたり動物と人の不平等概念があったため、今後の動物保護法立法過程に影響があるものとみられるという。

学者として立法推進の努力を行い、専門家による提議稿はまだ立法段階からはほど遠いが、常主任は楽観視しており、中国で動物保護法が立法されるのはそれほど将来のことではないと認識している。

「人民網日本語版」2009年6月16日