中国第2の油田である「勝利油田」から10月上旬、可燃氷(メタンハイドレート)の掘削・コアリング技術を通じて、渤海南岸・黄河デルタ東北部に位置するテイ島海域での可燃氷のサンプル採取に成功したとのうれしい知らせが届いた。同技術は「第11次五カ年計画」の重大科学技術研究課題となっている。「科技日報」が21日に伝えた。
可燃氷は外見は氷のようだが、可燃性がある。成分の80-99.9%はメタンであり、将来最も理想的な代替エネルギーと見られている。推定によると、海底における可燃氷の分布範囲は海洋総面積の約10%(約4千万平方キロメートル)に上り、石油換算で約1000年分の量が埋蔵していると言われている。しかし、可燃氷は深海海底に存在し、天然ガスと水が低温・高圧の条件下で結合してできた固体物質であり、保圧・保温が可能な掘削技術がないと、サンプル採取や埋蔵量調査を行うことが難しかった。
今回の試験成功により、掘削・コアリングツールの各構造が合理的であることがわかり、要となるいくつかの技術もすべて攻略された。2種類のツールはすでに発明特許2項目、実用新型特許5項目を取得している他、発明特許2項目が現在審査中だという。ある専門家は、同技術のブレークスルーにより、中国の可燃氷ビジネスの幕が開いたとの見方を示す。(編集SN)
「人民網日本語版」2010年10月21日