チェルノブイリ原子力発電所はウクライナの北部にあり、首都キエフからわずか140キロの位置にある、旧ソ連時代にウクライナに建設された最初の原子力発電所である。この原子発電所は当時の国民にとって誇りとなる存在で、世界で最も安全で信頼できる原子力発電所とも言われていた。
だが、ウクライナ初の原子力発電所だったチェルノブイリ原発4号機が爆発したのは1986年4月26日1時23分。この史上最悪の原発事故で放出された放射能の量は、広島に投下された原爆の400倍以上だという。
ウクライナやベラルーシ、ロシアの放射能汚染は深刻で、33万6000人以上の住民が移転を強いられた。2006年のトーチレポートは、死の灰の半数以上は前述の3カ国以外に落ちたと指摘。また国際原子力機関(IAEA)と世界保健機関(WHO)が2005年に提出したチェルノブイリ事故に関するレポートでは、チェルノブイリに住む660万人のうち、放射線障害で死亡した人および生命の危機にさらされている人は4000人以上に上るだろうとしている。
これらの写真は、米国の写真家ポール・フスコ氏が撮影した放射能汚染を受けた被害者の現在の姿である。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年2月17日