西蔵(チベット)は石油や石炭などの化石エネルギー資源は乏しいが、豊富な太陽エネルギーがこの広い土地で生活する人々のかけがえのない財産になっている。太陽エネルギーを使った炊事、携帯電話の基地局、発電所などをチベットのいたるところでみかける。チベットは中国で太陽エネルギーの利用率が最も高く、用途が最も多岐にわたる。科技日報が22日伝えた。
チベット自治区科技庁の馬勝傑庁長は20日、近年、チベットでは「金太陽科技事業」に力を入れ、太陽エネルギーを利用した折り畳み式コンロ、暖房、バイオガスのほか、風力・太陽光併用発電、グリッド接続の太陽光発電などの技術を開発し、広く普及させてきたと話した。特に、太陽エネルギーを使った暖房、バイオガスの技術や製品開発では大きな進展があった。
データによれば、チベットでは太陽エネルギーを利用したコンロが39万5千台使われており、風力・太陽光併用発電の設備容量は220キロワットに達している。太陽エネルギーの家庭用装置は1万台普及しており、太陽エネルギーを使った中央暖房の面積は1万平方メートルに達する。電気のない地域には121の太陽光発電所が建設されている。
チベットでは、発達した都市でも辺鄙な農村でも太陽エネルギーを使った炊事が最も人々に受け入れられている。現在、チベットでは太陽エネルギーを利用したコンロが39万5千台使われており、10人当たり1.36台という計算になる(09年のチベットの人口は290万300人)。(編集KA)
「人民網日本語版」2011年2月22日