生態環境が改善されたことによって、中国四川省の野生ジャイアントパンダ(以下、パンダ)の生息地が近年、徐々に拡大しており、すでに177万ヘクタールに達している。四川省林業庁野生動物保護局が23日明らかにした。
四川省林業庁の統計によると、同省の野生パンダは主に、成都、徳陽、綿陽、楽山、眉山、雅安、広元、アパ、ガンゼ、涼山の10市(自治州を含む)33県(県級市、区を含む)の162の郷鎮に生息している。1980年代と比べると、パンダが生息している県は5カ所、郷鎮は29カ所も増加した。
現在の四川省の野生パンダ生息数は1206頭で、1980年代と比べて297頭、率にして33%増加している。パンダの生息面積は177万ヘクタールで、75万ヘクタール、率にして73%も拡大した。
第3回全国パンダ調査の結果、四川省では江油市と瀘定県の大渡河西岸や峨眉山市などでパンダの生息が確認された。新たにパンダの生息が確認されたこれらの地点と、近年パンダが保護されたり、発見されたりした地点をみると、生息地はこれまでの中心区域から徐々に周辺に拡大する傾向にある。四川省の退耕還林(耕作地を放棄して森林に戻す)プロジェクトと天然林保護プロジェクトが順調に進んだ結果、自然環境と生態環境が大きく改善され、生息地が拡大したことを示している。
四川省林業局の関係者によると、これからもパンダ生息地の保護に力を入れ、野生パンダにより良い生存環境を提供していくという。
近年、四川省はパンダ保護区の建設を強化しており、昨年末までに、41カ所のパンダ自然保護区を設立している。保護区の総面積は234万ヘクタールに達しており、省内のパンダ生息地の50%と野生パンダの60%以上を保護区によって効果的に保護している。パンダが生息する市、自治州、県も専門のパンダ保護管理所を設置し、パンダ保護ネットワークシステムを構築している。
「新華網日本語」より2011年9月24日