八達嶺長城の保護区域に「松の木」が植えられた。この高さ15メートルの人工木の正体は、「避雷針」だ。
八達嶺特区の関係者によると、この人工木は12本あり、開発の遅れている区域を登る観光客の落雷被害を防ぎ、長城の景観を損ねることもない。年末までに、八達嶺長城の全区域に避雷設備が設置される予定だ。条件が整っていないため、八達嶺長城は短期間内に、新たな区域を開放しない。
避雷針、松の木に変身
八達嶺長城は全長7441メートルに達し、そのうち3741メートルが開放されている。北13台から北19楼まで、南8楼から南16楼までが、未開放の区域となっている。
険しい山に位置する長城は開発されていないが、踏破を目指す多くの観光客を集めている。避雷設備の不備による事故を防ぐため、八達嶺特区は2013年に上述した2ヶ所の避雷設備の取付を開始した。
八達嶺長城特区文物管理科の丁海涛氏は、「長城の壁には釘を打つことも、穴を開けることもできない。観光客が長城に来た際に落雷を受けることを防ぎ、長城の景観を維持するため、人工木という避雷針を設計した。1本当たりの価格は、20数万元に達する」と語った。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2014年8月20日