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論評:靖国参拝に見る誤った歴史観(4)

中国と日本は一衣帯水の隣国である。中日間の平和は双方の利益となるが、争いは逆に双方に害をもたらす。チャンスと挑戦に満ちたこの時代において、中日の友好関係を発展させることは両国人民の基本的な利益となるだけでなく、アジアと世界の平和、安定、繁栄にも役立つだろう。今日、ますます多くの有識者が中日関係を改善すべきだと指摘し、政治的な障害は取り除かれるべきだとしている。第二次大戦後の著名な平和主義者であり、周恩来総理に「民間大使」と呼ばれたこともある西園寺公一氏の子息、西園寺一晃氏は現在、小泉首相の母校でもある慶応大学で、講師として文学部の日中関係クラスを担当している。去年末の期末テストの際、西園寺氏は学生にこのような問題を出したという。「もしあなたが首相なら、どのように中日関係を改善しますか?」結果、99名の学生のうち、90%以上が「靖国神社の参拝をやめる」と解答した。この答えは、日本人の心の声をはっきりと表している。日本の最新アンケート調査によれば、50%以上の人が靖国神社参拝に反対しているのだ。(文:人民日報 国紀平)

日本と同じような経験をもつドイツは、何十年も前に勇気を持って重い歴史的負担を取り去った。ドイツのヴァイツ・ゼッカー元大統領は「過去に目を閉ざすものは現在に盲目になる」と述べている。1970年12月7日午前、西ドイツ(当時)のブラント首相は600万人のユダヤ人を虐殺した国の代表として、ワルシャワのゲットー蜂起犠牲者記念碑の前でひざまずき、「こうすべきであったのに、こうしなかったすべての人たちに代わってひざまずく」と述べた。ブラント首相のこの行為は、ドイツの尊厳を損なうものでもなければ、栄誉をなくす行為でもなかった。反対に、この行為は欧州の理解と全世界からの尊敬を得たのである。欧州の和解は、ドイツが戦争で犯した罪を深く反省し、心からのざんげをしたことと深く関係している。ドイツ人はドイツの栄誉と尊厳をナチス帝国、ヒトラーから切り離した。マスコミも教科書もみな、ナチスとヒトラーの行いを弁護するようなことは許されない。それに比べ、日本における少数の右翼勢力は、日本人の栄誉と誇りと尊厳を、軍国主義の壊滅や、すでに歴史の恥となった戦犯たちに結びつけるという、まったく誠意と理性を失った行動を起こしている。

中日関係は困難な局面を迎えている。これは中日両国の人民にとって不利なだけでなく、国際社会の願いと期待に反することだ。中日国交正常化以来34年間、中国の歴代政府は全力を尽くして両国関係の発展を推進してきた。日本との友好関係を促進するという基本方針も変わったことがない。「前事不忘、後事之師(前事を忘れず後事の師とする)」という言葉がある。私たちが歴史を心に刻むことをここまで強調するのは、いつまでも恨み続けたいからではない。「以史為鑑、面向未来 (歴史を鑑とし、未来に向かう)」 という意味なのだ。胡錦涛主席が日中友好7団体の責任者と会談を行った際、日本の指導者がA級戦犯を祭っている靖国神社への参拝をしないとはっきり決断しさえすれば、中国の指導者たちは中日関係を改善・発展させるべく、日本の指導者と会談し、対話をしていきたいと強調した。胡錦涛主席の表明した立場は中日関係の改善・発展に向けた方向を明確に指し示しており、中国側の中日友好に対する積極的な態度を示すだけでなく、力を尽くして問題を解決しようという誠意を表している。

日本の指導者による靖国神社参拝は、中日の政治関係を行き詰まらせた。もし、日本の指導者が心から隣国との関係を改善していきたいと思うなら、靖国神社の問題は避けて通れない。日本の指導者たちが行動を起こし、歴史、人々、未来に対して責任を持つという態度で、誠意と勇気を持ってこの政治的障害を克服すること、また、中日両国の関係がいち早く正常な発展の軌道に乗ることは、中国政府と人民、韓国などアジアの被害国の人々、日本の国民も含め、みなが願っていることだ。中日国交正常化当時の言葉を借りれば、「解鈴還需系鈴人(問題は引き起こした本人にしか解決できない)」という一言に尽きよう。

「人民網日本語版」2006年8月16日

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