中国財政部と国家環境保護総局は22日、共同記者会見を行い、『環境マーク製品政府調達の実施に関する意見』(以下意見と略)および中国初となる『環境マーク製品政府調達リスト』(以下リストと略)を発表した。これは、中国政府のグリーン調達制度が正式にスタートしたことを意味するものである。
中国国家環境保護総局の呉暁青副局長は、記者のインタビューに答えた際、これは中国政府がすでに環境基準を正式に調達メカニズムに組み入れたことを意味するもので、グリーン生産・グリーン消費を促し、環境にやさしい社会の建設にとって極めて重要な意義を持つものであると語った。
『環境マーク製品政府調達の実施に関する意見』および『環境マーク製品政府調達リスト』では、政府部門のグリーン調達の範囲、グリーン調達製品の品目、実施の際の具体的な手順および具体的な管理方法とスケジュールのいずれについても、明確な要求が盛り込まれており、中国のグリーン調達を実施する上で、強力な制度・政策保障となる。
中国は、2003年に公布された『政府調達法』のなかで、政府調達は環境保護の要求に合致しなければならないと明言している。『国務院の科学的発展観の実行および環境保護の強化に関する決定』および『国務院の循環型経済発展の加速化に関するいくつかの見解』も、政府部門のグリーン調達の実施を明確に要求した。
中国国家環境保護総局科学技術基準司の趙英民司長は、「グリーン政府調達はつまり、政府調達において国のグリーン認証基準を満たした製品やサービスを利用することである。グリーン政府調達の基準では、製品のライフサイクルに応じた製品設計、開発、生産、包装、輸送、使用を行い、二次利用と廃棄の全プロセスで環境保護基準を満たすことが要求されている」としている。
『意見』では、中国の環境マーク製品のグリーン政府調達リストにおける主体的地位が明確にされており、各クラスの政府機関、事業組織および団体が財政資金による調達を行う場合、環境マーク製品を優先的に採用し、環境や健康に害をもたらす製品を採用してはならないと規定されている。
中国の環境マークは1993年に誕生したもので、現在までのところ、環境マーク製品認証項目はすでに56に達し、1300以上の企業、21000あまりの製品が中国の環境マーク認証を取得しており、建材、繊維、自動車、日用品・化粧品、電子製品、包装材料などの分野に及んでいる。
呉暁青副局長は、環境マーク製品認証作業の綿密性と厳格さを確保するため、環境マーク認証部門が認証の全過程において認証手順を忠実に守り、科学的かつ公正な態度で臨み、透明性を保ち、社会の監督を受けなければならないとしている。
今回初めて発表されたグリーン政府調達リストには、14種類の製品が含まれている。趙英民司長は、国家環境保護総局が次は、いくつかの政府調達関連製品の環境マーク適用基準を集中的に制定し、グリーン政府調達リストの範囲をさらに広げ、より多くの環境マーク製品がグリーン政府調達リストに組み入れられるようにする、と語っている。
中国財政部が先般公表した全国の政府調達データによると、2005年の全国の政府調達の実質的規模は2927.6億元に達し、前年同期比37.1%増となり、政府調達の規模は全国のGDPの1.6%を占めるように至っている。政府調達改革の実施7年らい、全国の政府調達規模は年平均77.9%の増加を示している。
『意見』は、各政府調達部門が積極的措置を講じて、段階別に政府グリーン調達を全国的範囲に拡大するよう要求している。同『意見』は、2007年1月1日から中央と省クラスの予算部門で実施され、2008年1月1日から全国で全面的に実施されることになっている。
「チャイナネット」2006年11月23日