▽ 国内外の投資家が共同参与、国際的影響力を持つ金融市場システムが基本的に形成されること。
▽ 国内の産業発展を先導する能力があり、国際競争力を持つ金融機関を主力とし、国内・外資系金融機関がともに発展する多様化した金融システムが基本的に形成されること。
▽ 中国の経済発展のニーズに相応しい金融商品創出・取引センターが基本的に形成されること。
▽ 国際慣行にマッチした、規範的な取引制度および法体系が基本的に形成されること。
先般、2年をかけて取り組まれていた『上海国際金融センター十一・五(2006~2010年)計画』(以下『計画』と略称)がついに公表された。
『計画』によると、「十一・五」期に、上海は上述の「4つの基本的形成」を基礎に、上海の国内金融システムにおける地位・役割を著しく向上させ、アジア・太平洋地域における影響力を高め、上海が世界で影響力のある金融センターの1つになることを目標としている。
『計画』ではいくつかの数量化指標が打ち出されている。2010年までに、上海金融市場の、上海金融市場で発行された株券、国債、企業債、短期融資券(短期債券)などを含めた直接融資額が国内融資総額における比率は25%に達すること。上海金融市場の取引総額が約80兆元になること。上海金融機関の資産総額は全国金融機関の資産総額の約10%に達すること。金融環境整備の面で引き続き国内をリードし、徐々に世界に通用する金融環境が形成されること。
上海財経大学金融学院の戴国強院長は記者のインタビューに答えた際、『計画』は上海国際金融センター建設の「行動指針」になるものであると同『計画』を評価している。
また、2010年までに、上海通貨市場の年間取引額は40兆元に達し、全国の資金集散地になると予想されている。上海証券市場の時価総額は7兆元に達し、上海証券取引所上がアジア・太平洋地域の重要な株式市場の1つになると見られている。現在、上海・深セン両証券取引所の時価総額はすでに7兆元を上回っており、そのうち上海は5兆元を突破している。したがって、上海証券市場時価総額の7兆元達成は、すなわち2010年までに上海にもう1つの現在規模の深セン証券取引所が創出されることを意味している。そのほか、上海の先物取引所も世界で上位10位以内の大きな影響力のある取引所へと成長をとげ、重要な国際商品取引センターになること、金市場も世界で影響力を持つ金融市場に発展すること、財産権取引市所も全国的財産権取引市所になることが予想されている。
「チャイナネット」2006年11月30日