不良債権残高における「2つの低下」、案件件数の大幅な縮小、リスク防御能力のさらなる向上、小企業貸付の持続的な増加、農業・農家貸付の大幅な伸びは、当面のマクロ調整における中国銀行業の5つの成果である。これは、先般中国銀行業監督管理委員会(銀監会)筋が明らかにしたものである。
1.商業銀行の不良債権には「2つの低下」が保たれていること。
中国の商業銀行の不良債権率は、昨年末に初めて1ケタになっていらい、今年は3四半期連続で「2つの低下」を保っている。第3四半期末の国内商業銀行(国有商業銀行、株式制商業銀行、都市商業銀行、農村商業銀行および外資系銀行を含む)の不良債権残高は合計1兆2736億元で、年初に比べて526億元が減り、不良債権率は7.3%と年初より1.3ポイント低下している。
2.金融機関案件件数およびハイリスク貸付残高は大幅に縮小していること。
今年1-9月期において、銀行業金融機関の案件発生件数は累計724件で、前年同期比190件減という大幅な減少となった。銀行案件によるハイリスク貸付残高は約20億元で、前年同期比1.4億元減。銀行業金融機関は累計で案件関係者744人を処分しており、これは前年同期比で181人多くなっている。
3、銀行業のリスク防御能力がさらに向上したこと。
第3四半期末現在、国内の主要商業銀行(国有商業銀行と株式制商業銀行を含む、以下同じ)の貸し倒れ引当金計上額は3968億元で、特定項目貸し倒れ引当金の補足率は41.3%で、年初より17.3ポイント高く、特定項目貸し倒れ引当金の不足額は年初に比べて1479億元縮小している。
4、小企業貸付が引き続き増加していること。
9月末現在、主要銀行業金融機関の小企業貸出残高は2兆7000億元で、年初に比べて2096億元増えている。小企業関連不良債権率の年初比低下幅は、主要銀行業金融機関のトータルな不良債権率に比べて、0.8ポイント大きくなっている。
5、農業・農家貸付が大幅に増えていること。
9月末現在、農村金融機関の農業貸出残高は1兆3000億元で、年初に比べて2098億元が増加し、前年同期比20%増で、昨年の増加額より81億元多くなっている。
「チャイナネット」2006年11月10日