贄田興嗣 (にえだ おきつぐ)
東工コ-セン株式会社 相談役
(財)日中経済協会 副会長
日本国際貿易促進協会 副会長
日中国交回復40周年誠におめでとうございます。
日中双方の弛みない努力により、40年という歳月を刻むことができました。
弊社は、国交回復に先立つこと20年、中華人民共和国成立後の4年目の1953年という早い時期に日中民間貿易協定による貿易を開始しておりますので、日中貿易60年の歴史ということになります。感無量の思いが致します。
弊社の初代社長の川瀬一貫は、何度も周総理との会見の機会に恵まれ、日本人として
最後の会見者のひとり(1975年6月)となりました。また第2代小林社長は寥承志先生と本当に親しくさせていただき、肝胆相照らす仲でありました。そうした深い人間関係を築きながら、長崎国旗事件や、文革、天安門事件など貿易が中止や停滞する時期をも乗り越え、多角的な貿易を行ってまいりましたが、今や貴重な歴史の経験としてとらえることができます。国交のない厳しい時期から、一貫して貿易を継続できた、その根底には、日中の貿易の拡大こそが、友好を促進し、アジアの時代が到来するとの強い確信がありました。
最近、厦門、台湾を同時に訪れる機会がありました。両岸の往来も過去には考えられないほど活発になっており、興味深く、企業や機関を訪問し意見交換させていただきました。
欧米の経済が低迷する中、アジアに光があたっております。今後は日中貿易を基軸に、アジア全域を含む複合的な貿易の拡大が図られ、ますます、広範かつ多様な取引が生まれてくるものとわくわくとした気持ちになり、明るい未来への希望を抱くことができます。
やはり日中がしっかりとパートナーシップを築き発展させていくことが最も大事になろうかと思います。
日中貿易の拡大は1972年の国交回復時に比較し300倍もの規模になりました。人的往来は500倍以上に達しています。今後の貿易と友好往来の更なる拡大を期待しております。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年7月6日