首都師範大学で行われている第5回科技ウィークで17日、中国深宇宙探査の首席科学者であり、嫦娥プロジェクト(月探査プロジェクト)の総設計師顧問である葉培建氏(中国科学院院士)が講演を行った。葉氏によると、月探査機・嫦娥2号は6月中旬に月周回軌道を離れ、太陽と地球の引力が平衡した地域であるラグランジュ点に向かい、引き続き観測を続けるという。法制晩報が18日に伝えた。
今年4月1日の時点で、嫦娥2号は打ち上げから180日間が経過し、設計寿命(半年)に達したが、衛星の燃料はまだ十分に残っている。プロジェクトの各方面は1カ月以上にわたる研究と論証の結果、嫦娥2号の月探査任務をこれでひと段落させることを決定した。嫦娥2号は今のところ各部分が全て正常に運行しており、月探査の過程でも、いかなる問題も発生しなかった。このため、嫦娥2号は6月16日ごろに月周回軌道を離れ、太陽・地球のラグランジュ点に移動して引き続き観測を進めていく。
今回の月探査任務における重要任務の一つは、解像度の高い月面写真を取得することだった。現在、写真のデータは全て地球に転送されており、科学者は現在データの組み立てと3D画像の張り合わせを行っている。順調に行けば年末までに、解像度7メートルの世界一鮮明な月面写真が公開される予定だ。(編集SN)
「人民網日本語版」2011年5月19日