「中日経済協力の回顧と新たな地平」シンポジウムが開催

「中日経済協力の回顧と新たな地平」シンポジウムが開催。 「中日経済協力の回顧と新たな地平」国際シンポジウムが20日、北京で開催された。中国社会科学院日本研究所と全国日本経済学会の共催によるもので、中日両国のマクロ経済情勢、ポスト金融危機時代のホットな問題などについて、突っ込んだ討論が行なわれた・・・

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発信時間: 2010-03-21 18:08:41 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 

武寅副院長は挨拶の中で、中日経済協力のこれまでの経緯を振り返り、現在の中日経済関係はすでに「新たな地平」にたどり着いていると語った。「まず、ODA援助が終了し、中日経済協力は、平等に行なわれる新たな時代に入ったことを示している。そして、今年は「中日科学技術協定」調印30周年にあたり、中日の科学技術面の交流も、これまでの日本から技術を導入するというモデルから、導入と共同開発を両立させる方向へと転じるべきである。また、中日両国は、経済構造はともに外需主導型で、今回の金融危機の中で大きな損失を余儀なくされた。こうした経済構造の改善は、中日両国がともに直面している問題である。両国間の貿易と投資を促進し、相手側からの輸入を増やすことは、両国の内需拡大や経済構造の調整に役立つ」。武寅副院長は、中日はともに積極的にチャレンジに対応し、チャンスをとらえて、中日経済協力の新たな局面を作り出さなければならないとし、新たな地平からスタートする中日の経済協力は、量だけでなく、質の発展を重視することも必要だと述べた。

梅田邦夫公使は挨拶の中で、「この30年間に、日中両国の友情と協力関係は、大きく広がり、深化した。また、両国が直面する課題と、両国を取り巻く国際情勢も大きく変化した」と振り返り、「現在、日本は少子高齢化社会を迎え、いかにして社会の活力を維持し、経済を活性化にするかということが問題となっている。中国の発展は目を見張るものがあり、特に金融危機の発生以降、いち早くV字型経済回復が達成され、現在の中国社会には、勢いと活力が満ち溢れている。その一方で、中国では、富の公平な分配、社会の公正を求める国民の声は、ますます強くなっており、また成長を理想的なものにするために、環境問題を解決し、成長パターンを変化させることが非常に重要な課題となっている」と両国の課題を取り上げ、「現在、両国が抱えている問題には、共通のものもあるが、異なるものもある。ただ、日中双方が学びあい、これから協力を強化できる点は、まだまだたくさんあると考えている」と述べた。

李薇所長は、ここ30年来の中国社会科学院と日本の経済界、経済学界の交流を総括し、交流の大切さを強調した。「日本の失われた10年、15年を研究する際、日本経済に存在する問題を見つけ、自分たちの理解の不足にも気づいている。今の中国は、日本がかつての高度成長期に経験した問題にもぶつかっている。中国の問題意識をもって日本を見つめると、日本のかつての歴史的背景、政府の決断、民間の対応及び異なった背景にある多国籍企業の行動などは、現在の中国にとっても重要な参考となる」

王洛林会長は「2010年における中国のマクロ経済の情勢」、福川伸次会長は「日中協力の回顧と新たな地平」をテーマとする基調講演を行い、余永定教授は「中国は日本から何を学ぶことができるか」、吉川洋教授は「日本経済の経験と日中協力の将来」についてコメントし、全国日本経済学会の江瑞平副会長、政策研究大学院大学の角南篤准教授、中国国際技術智力協力会社日本支社の張俊総経理、株式会社小松製作所の茅田泰三中国総代表、中国城建第五工程局有限会社の高建林会長など、経済学者や企業家たちが自分の見解を述べた。

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年3月21日

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