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落語と算数で中日交流を
発信時間: 2007-11-15 | チャイナネット

北京の大学生は日本の古典芸能を堪能したばかりでなく、日本語の勉強としてもいい刺激になったと思う。落語の後、日本語の面白さと難しさについて、私と桂小米朝師匠とのトークを行なった。質疑応答の時間に、落語の『崇徳院』のさわりの部分をやってほしいという学生のリクエストもあり、驚いた。

算数の先生の大交流

小米朝師匠の落語会と同時に、日本人の小学校の先生三十数人が、北京の三つの小学校で教壇に立って算数の授業をした。また、北京の優秀な先生による算数の授業を見学した。日本の国立・公立・私立の研究熱心な算数の先生たちが北京に一堂に会し、すばらしい提案授業を披露し、中国人の先生からの評判も高かった。

これまで、小学校の中日交流のパターンは、児童の絵交換や学校見学が多かった。国語の授業だと中日の異なる漢字などがあって交流しにくいが、算数なら共通の算数話題があり、面白い!

円、分数、面積、図形、負の数など工夫次第で授業を生き生きとできる。授業力が問われる中日の算数の先生たちの交流は、みんな真剣だった。

今回、北京を訪問した算数の先生は大学院を出た方も多く、個人研究のレベルは高い。しかし日本ではカリキュラムの制限があって、実際にこんなにすばらしい授業をする場がないのが残念なことである。

団長の佐藤学先生(大阪教育大学附属池田小学校教務主任)は、「完成度の高い中国の算数の授業が一番の驚き。授業のテンポがよく、流れるようなものだった。子どもたちも素直、一生懸命で、夢をもっていることも、こうした授業を作り出す大切な条件ということを見出すことができた」と言う。

北京芳草地小学校は児童の三分の一が外国籍。日本国籍の児童は私たちの案内役となり、丁寧に紹介してくれた。授業中、「分かった」と日本語で答えた児童もいた。

北京大学附属小学校は野球が盛んと聞いて、授業者でもある奈良の帝塚山小学校の堀俊一校長先生は、野球用具一式をプレゼントした。郊外にある小学校・昌平昌盛園小学校での授業の際には、万里の長城のふもとの小学校の先生も聞きに来た。

日本人の先生の授業は、最新の教具を用いるものもあれば、鏡を使って教える先生も、パワーポイントで授業する先生もいる。私は古本温久先生(東大阪市立長瀬北小学校)の「二十をつかめ」の授業を聴講した。工夫された授業で、児童全員が総立ちになって答えようとする光景が脳裏に焼き付いて離れない。感動的な授業だった。最後に、北京外国語大学附属外国語学校で、「2007・中日小学校算数教育国際シンポジウム」を開き、総括した。

この二つの交流を記念し、今年8月、『笑って学んでin北京 桂小米朝落語&算数交流』の記念文集を刊行した(和泉書院)。裏話や中日の小学校の事情など参加者の感想文、ぜひともご一読を。

(筆者は京都外国語大学の彭飛教授)

「人民中国」より 2007年11月14日

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