2008北京五輪そのものは各国人民をつなぐ橋を架け、異なった民族、異なった文化の人々の間の相互理解を強化し、世界平和を促し、戦争の脅威を少なくするためのものである。石原慎太郎氏を北京五輪へ招待することは、彼に中国を客観的に理解させ、狭いナショナリズムの考え方を変えさせ、中日両国の友好関係の強化と発展に役立つものである。オリンピック運動の目的と人類社会の正義の事業が達成すべき目標は一致するものであり、石原慎太郎氏を北京五輪へ招待するのはこの目標を達成するための良い機会だと言えるだろう。
バルセロナ五輪での忘れがたい感動的な一幕が今でも思い出される。イラクとクウェートの湾岸戦争が終結したわずか1年後、イラク、クウェート両国の選手が同時に競技場に姿を現した。これは、スポーツの役割を人間の全面的な発展を促すことだけに限定せず、社会の発展と結びつけ、スポーツを明確に社会を変える力として高めるとともに、このような力を意識的に広い範囲にまで活用したものであり、オリンピック運動の一大壮挙であった。これは、現代社会に入ってからスポーツが持つ意味が拡大し、その機能が増したことを示すだけでなく、人々のオリンピック運動に対する認識が新しい段階に入ったことを示している。石原慎太郎氏に招待状を出したこともまさにこのような認識がさらに高められた結果だと思う。
「北京週報日本語版」2008年1月28日
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