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新世代の学者による東アジア人文・知日文叢 の意義
発信時間: 2008-03-06 | チャイナネット

「知日文叢」という収穫

ところが、1980年代以降、状況は大きく変わった。多くの学生が第二の日本留学ブームに乗って、日本に渡った。学業を修めた後、帰国して就職した者もあれば、日本に根を下ろし、新華僑となった者もある。こうした留学生の中から、新しい世代の学者が続々と現れた。「東亜人文・知日文叢」の著者たちもこの新しい世代の学者である。彼らにははっきりした特徴がある。まず、日本における滞在期間が長い。長い人で20年、短い人でも数年以上であり、現地における豊富な生活経験がある。二つ目に、ほとんどが日本に行く前に学術的な基礎をしっかりと築いている。専門的な知識を有し、世界や問題に対して独自の視点を持っている。三つ目に、ほとんどが日本そのものに研究の焦点を定めている。「深く理解した」日本に対し、改めて史料を読み考えるうちに、ディテールの日本をより深いレベルで研究するようになった。

日本には「石の上にも三年」という諺があるが、まさに彼らは現在、収穫の時期を迎えている。その果実を摘み取ってまとめて社会に示すことは、非常に有意義なことである。

「東亜人文」は、「清華東アジア文化講座」が編集するシリーズである。このシリーズには学術研究、典籍資料、文化系翻訳書などが含まれ、その中の「知日文叢」は日本に関する文化エッセイ集となっている。

2004年に創設された「清華東アジア文化講座」は、さまざまな角度から東アジアの問題を討論することを心がけてきた。世界経済の地域化の発展と中国文化の復興にともない、新しい世界情勢における東アジアの問題を新たに考え直すことは、「清華東アジア文化講座」が探索に力を注いでいる方向である。

いかに歴史を取り扱うか、いかに今日に対応するか、いかに未来を考えるか。中日間に存在するこれらの大きな課題は、必ずしも「知日文叢」というシリーズが解決できるものではないが、このシリーズの編集と出版を通じて、これらの課題を真剣に考えようとする読者のみなさんに、なんらかの新しい視点を提供し、参考にしていただけるようであれば幸いである。(中国社会科学院外国文学研究所副教授・「東アジア人文・知日文叢」 主編 秦嵐)

「人民中国インターネット版」より2008年3月6日

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