日本の携帯電話市場でトップのシェアを占めるシャープが、6月末に中国の携帯電話市場に参入し、約5000元のハイエンドな携帯電話を日本と同時に発売する。
日本の携帯端末メーカーは、少し前に一斉に中国市場から撤退している。こうした状況の中、シャープはこの難局にあえて挑戦することにした。海外業務の総責任者である菅野信行執行取締役は、この様な大胆な決定をしたのは、中国市場の突っ込んだ分析や、液晶テレビ「アクオス」の強いブランドの求心力に自信があるからだと説明する。
菅野氏は、「シャープは約1年の市場調査を行い、中国市場では高い付加価値を備えた端末機のニーズが増え続けると判断した。今回発売する『SH9010C』のターゲット層は、高い付加価値のある機種を求め、消費で個性を発揮したい20歳代から30歳代の若者」と話す。
「SH9010C」は、液晶面が90度回転する「サイクロイド機構」を採用した3.2インチワイド液晶、オートフォーカス(AF)付きの320万画素カメラ、PCサイトブラウザ、マイクロソフトのワードやエクセルなどのデータが読めるドキュメントビューアなどの機能が搭載されている。撮影した写真や保存している画像データを、「アクオス」に送信することもできるほか、「アクオス」のリモコンとしても利用できる。
中国市場での2007年のシャープの業績は743億元で、全世界の業績の約3分の1を占めている。
「チャイナネット」2008年6月6日 |