ゼネラル・モーターズ(GM)に代わって販売台数トップの座に踊り出たトヨタ自動車だが、08年度の業績は46年ぶりの赤字となる見込みだ。トヨタ自動車の中国の幹部によると、欧米市場が不況となる中、依然として成長を続けている中国自動車市場はトヨタ自動車にとって重要性を増している。「上海証券報」が伝えた。
トヨタ自動車はこのほど、3度目となる業績の下方修正を行い、市場の心配を裏付けた。トヨタ自動車の木下光男・副社長によると、08年度(08年4月1日から09年3月31日まで)のトヨタ自動車の純損益は3500億円の赤字で、前回見通しの500億円の黒字を大きく下回った。トヨタ自動車が損益発表を始めた1963年から初めての純損失となった。
木下副社長によると、トヨタが前回に赤字となったのは第二次世界大戦の頃。今回の金融危機では、北米と欧州の市場の販売台数が大幅に減少した。データによると、08年1月から12月まで、米国市場向けのトヨタ自動車の販売台数は220万台となった。市場シェアは07年の16.2%から16.7%まで上がったものの、販売台数は前年に比べて40万台減った。米国市場が不況に陥ったことは、トヨタ自動車にとって大きな打撃となる。
トヨタ自動車中国事務所の服部悦雄・総代表は、「金融危機によって影響を受けていない地域はほとんどない。だが、内需と経済の刺激策によって、中国の受けた影響は比較的小さい。中国の自動車市場は今年、成長スピードは緩和するものの、依然として成長を維持する見込みだ。中国自動車市場はトヨタにとってとても重要となる」と語る。服部氏によると、中国は09年、自動車販売台数で米国を超え、世界一の自動車消費市場となる可能性がある。トヨタ自動車は現在、中国市場開拓の歩みを速めている。統計データによると、トヨタ自動車傘下の合弁企業である一汽豊田は09年1月、1万9911台を売り上げ、前年同月比81%の急増を記録している。
「人民網日本語版」2009年2月11日 |