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小沢時代が始まるのか?
発信時間: 2009-08-26 | チャイナネット

ある意味から言って、現在激しく戦われている日本の衆議院選挙は、日本の今後の発展の方向に重要な影響を与えるかもしれない。自民党長期政権を終結させるだろうからだ。最近の民主党のパフォーマンスを見ると、民主党は確かに人々の期待に背いていない。世論調査は、民主党が支持率でリードし続けていることをはっきりと示しており、民主党はすでに政権を引き継ぐ準備を終えたようだ。これは、戦後最大の政治変動が起きつつあることを意味する。すなわち、政党交代と二大政党制だ。(文:廉徳瑰・上海国際問題研究院日本研究センター副主任、「解放日報」より)

 

新政権は、どの政党が勝利しても、おそらく連立政権の形を引き続き取るだろう。現在のところ、全480議席中、3分の2の議席を単独で獲得できる政党はないからだ。このため、選挙後の第1党は、たとえ過半数の議席を獲得したとしても、組閣権を握るに過ぎない。どの内閣であれ、絶対多数(3分の2の320議席以上)を獲得できず、単なる多数に止まるのなら、重要法案を可決できず、内閣は機能不全の「小政府」になるだけだ。民主党が勝利した場合、他の政党と連立政権を組むことになる。しかも連立相手は自民党と公明党を除いた、社民党や国民新党といった、わずかな議席の小政党だ。したがって新政権は、多数の政党による連立政権となる。

 

人々の関心は民主党の指導部にも集まるだろう。民主党も自民党と同じく、さまざまな派閥で構成される連合体だ。民主党の派閥(通常、グループと呼ばれる)は比較的多数かつ複雑だ。複数のグループを掛け持ちする党員もいる。主なものには、小沢グループ、鳩山グループ、菅グループがあり、この3つが民主党の主体だ。小沢一郎、鳩山由紀夫、菅直人は、民主党指導部を構成する、いわゆる「トロイカ」だ。民主党が勝利して政権を握った場合、この3人は日本の政界で大いに注目される人物となる。最近、「汚れた」環境の中で、清新なイメージの岡田克也元代表の人気が急上昇していることから、党上層部は岡田氏を政策決定層に加えることを決め、「トロイカ+岡田」体制を発足させた。

 

しかし、「トロイカ」であれ「トロイカ+岡田」であれ、小沢一郎氏の主導的役割に代わることのできる者はいない。小沢氏は政治策略家であるのみならず、「選挙の神」でもある。07年に指揮を執った参院選でも、民主党が参議院第1党となったことで、自民党にとって厄介なねじれ国会が出現した。今回の衆院選の「参謀」も小沢氏だ。小沢氏が決めた選挙戦略、小沢氏が指名・推薦・支持した候補者、とりわけ候補者の選挙区分けなど、そのいずれもが民主党の勝利に重要な役割を発揮する。特に小沢氏の推した候補者は当選した場合、必ず「小沢グループ」の一員となる。つまり総選挙後の民主党は、小沢色が濃厚になるわけだ。

 

「日本丸」の舵は、ついに小沢氏が握ることになると言っていい。小沢氏の扱いに関しては、その恩師・自民党竹下派の「重鎮」であった金丸信が思い起こされずにはいられない。さらに竹下・金丸の旧指導部や、小沢氏の政治の父である田中角栄も思い起こされる。そして、「表舞台に立つ」鳩山由紀夫氏も、かつて田中派に属していた。岡田氏ですら、かつては竹下派に加わっていたのだ。「トロイカ+岡田」体制のうち、菅氏以外はみな、自民党田中派の継承者と言えるのだ。「自民」も「民主」も元々根を同じくする以上、自民党を脱胎した「剛腕」小沢氏が、いかにして自民党の二の舞を避け、「日本改造計画」を実施するのか、人々は刮目して待っている。

「人民網日本語版」2009年8月26日

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