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中国の防砂植林と貧困撲滅で戦い続ける板垣敏秀
発信時間: 2009-12-16 | チャイナネット

自然の洗礼

思いがけなかったのは、ヤトロファを植えてから1年後の2008年、貴州省が50年ぶりの大雪と凍害に見舞われたことだ。半分以上のヤトロファが大きな被害を受け、骨身を惜しまず植えてきたヤトロファがいとも簡単に自然の災害に負けた。

しかし板垣さんは「このままあきらめてはだめだと思いました。投資してくれた人たちの熱意や、村人の期待に背いてはならない。もう一度別の場所を探そう」と、元の植林を回復させながら、羅甸県から約30キロ離れた南の暖かい地へ植林場所を移し、さらに80万本を植えた。

しかし今回は水害が襲った。ヤトロファの栽培地は険しい山間地。昨年の7月から8月にかけて大雨が降った時には、土砂崩れのために道路が寸断し、現地に行くことさえも出来なかった。そのため船で行くなど苦労を経て、何とか植林を終えた。

「植林というものは簡単なものではありません。これは私たちにとっていい経験です。しかしいい事は必ず誰かが支持してくれるという信念を持ち、あきらめないでこの事業をやっていく決心ができました。まだ色々な困難が待ち受けていると思いますが、このいい事業をみんなに伝え、これからも続けていくつもりです」

 

「経済林+相互の友好関係」の新しいモデル

板垣さんは自然災害に見舞われてから、研究的なテーマの場所を作らないと、ただ木を植えるだけでは無理だということをしみじみと感じた。そして貴州省政府に行き、、地元の人たちや村の政府と一緒に研究するという目的で約5000本のヤトロファをサンプルとして植え、生態村を作ろうと申し出た。

5カ月の準備を経た去年の8月26日、貴州省南西部の貞豊県では約670ヘクタールの「国際ヤトロファ生態村」の開村式が行われ、村民たちの推薦で「村長」になった板垣さんは、地元の小学生たちと一緒にヤトロファの苗を植えた。

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