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「他山の石もって玉をおさむべし」習副主席が北九州市の環境保護とハイテク産業を見学 |
発信時間: 2009-12-17 | チャイナネット |
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安川電機でロボットの生産ラインを見学する習副主席 習近平国家副主席は16日午後に、工業都市として有名な福岡県を訪れた。今回の習副主席の訪日は過密スケジュールだったが、習副主席は特に半日を環境汚染の「反面教材」から環境保護の「模範都市」になった北九州市の視察に充て、ロボットの研究開発や環境にやさしい電機品で世界に知られているハイテク企業の安川電機を見学した。 中国政府は先日、温室効果ガスの排出削減目標を発表し、国際社会が中国の気候変動と環境保護対策での立場に高く注目している中で、習近平副主席の北九州の環境保護とハイテクの旅は、実務的で国内の近代化建設に役立つという特徴と、気候変動と環境保護を重視し科学発展に努める責任ある大国のイメージをはっきりと示した。 習副主席は午後2時頃に北九州市に到着した。12月の北九州はもみじが美しく、洞海湾や空は青々としている。日本で初めて近代製鉄所が建てられ、日本の鉄鋼や重化学工業の発祥地となったこの都市は、日本の高度成長と繁栄に功績をあげたが、同時に深刻な公害をもたらし、1960年代には最悪の事態を迎えた。洞海湾は大腸菌さえ生きられない「死海」になり、子供が外で長い時間遊んでいると、顔は煙とほこりで真っ黒になる。そのため地元では「九州のスズメは黒い」とまで言われた。 深刻な大気と公害に対して北九州市の市民や企業、自治体は、共に努力して全面的に取り組み、環境保護や循環産業を積極的に推進。そして数十年の努力で、環境を再生させることに成功した。海と空は以前の美しさに戻り、洞海湾では100種類の魚や貝類が生息するようになった。 環境は水で発展は船のようだ。水は船を浮かべることも出来るが、ひっくり返すこともできる。環境保護の作業が重要であるということは言うまでもないだろう。福建省時代に習副主席は、環境保護事業の発展を非常に重視して関心を寄せ、「エコの省を建設して生態環境を改善する」と言っていた。また浙江省時代には「緑、水、青い山は金と銀の山」という名言を残している。 北九州市の北橋健治市長と市役所の職員は、北九州が深刻な汚染都市から緑の都市となった過程や、環境整備やエコ工業パークの状況を習副主席に紹介し、環境保護の展示コーナーを案内した。またゴミのリサイクルや資源の有効回収、ごみの「ゼロ排出」のコーナーの前で習副主席は、リサイクルプロジェクトでの政府の補助について詳しくたずね、廃棄ペットポトルで作られたスーツや建築廃材で作られた環境保護の材料など、エコ技術で作られた製品を興味深げに見学した。 北橋市長は、北九州市が青島や天津、大連、昆明などの都市と環境保護の面で展開している様々な協力を紹介した。 次に北九州市八幡区にある安川電機を訪れた。1915年に創立した安川電機は、日本の代表的なロボットシステムを生産する企業であり、世界ロボット市場でのトップのシェアと販売額を誇る。 習近平副主席を出迎えたのは安川電機の中山真会長と利島康司社長。利島社長が会社の概況を説明した時に、創始者である安川敬一郎氏が孫文の革命活動に出資し、1913年に孫文が訪日した時には「世界平和」と書いた書を贈ったと話し、利島社長が習近平副主席にその書を見せた。そして自分たちはとても誇りに思い、そのときから結んできた中日の友情を大切にし、習副主席の今回の訪問をきっかけに友好の往来を続けていきたいと語ると、習副主席は「安川電機創始者と孫文との交流の物語はとても感動的で、私たちはこの中日友好の伝統を受け継ぎ発揚しなければならない」と述べた。 そのあとは利島社長の案内で生産センターを見学。小型ロボットの生産現場では習副主席がボタンを押したロボットが、太鼓を叩いて小倉祇園の太鼓を披露すると、習副主席は「人間のように上手く叩いている」と賞賛した。 大型ロボットの生産現場では、安川電機が中国一汽のために生産した211台の「紅旗」の組み立て用工業ロボットを見学した。この製品の完成は来年2月28日の予定で、双腕ロボットは部品の精密な組み立てを披露し、ロボットが最後の工程を終えて五星紅旗を差し込ん完成させると、習近平副主席は拍手をして感謝した。 見学後に習近平副主席は「北九州市の環境保護とハイテクの発展面での豊富な経験は、中国の実際の状況に合わせて、真面目に学び参考にする値打ちがある。中国は科学発展に力を入れ、資源の節約や環境保護、エコや低炭素、循環経済の推進に努めているが、中日両国はこの面での協力余地が大きく、見通しはとても明るい」と述べた。 「チャイナネット」 2009年12月17日 |
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