東北地域(瀋陽、大連)
<建議>
① 労働争議に対するガイドラインの提示等政府の積極的な介入のもと、今年度の争議で大きく崩れかけた労使の協調関係の安定化と投資環境の整備を要望したい。
② 労働力確保・育成に政府としての施策を要望したい。例えば、周辺地域からの労働力確保施策の推進、専門職・技術者育成への資金的支援、地方出身従業員が帰省した際の医療保険適用、社会平均賃金などの合理的算出、社会制度変更時の十分な影響調査。また、ハイテクに傾斜せず、従来からの雇用・人材育成に貢献してきた企業への継続的な支援や、若い世代への日系企業の考え方に関する教育・指導を要望したい。
③ 社員の入出国手続き業務の出来る窓口増加を要望したい。社員の出張機会が増え、技術・文化面での交流が広がる。また、駐在員の3 ~ 5 年間有効のマルチビザの申請を認めるよう要望したい。
④ 日系企業は大連市・大連税関・検験検疫局と協力し、大連を世界有数の貿易港として発展させ、中国東北地区の主要港としての位置づけを更に高めたいと考えている。物流業・製造業の競争力を強化するためにも、保税品と非保税品の分離管理コストの低減、通関・管理コストの低減などによる輸出入の利便性向上を要望したい。
⑤ 大連市の発展に沿う、戦略的な電力供給を要望する。万が一の不足時には、企業と連携し、需給バランスを見た早期の通知を要望したい。
⑥ 投資環境の悪化に繋がる政策変更の実施、運用方法・解釈の変更にあたっては、意見吸収などプロセスを明確にして実施し、準備期間を十分に取った上で、遡及に関しては絶対に避け、公平な制度運用への配慮を要望したい。
⑦計画的な道路整備・駐車場整備、公共交通機関の運営改善を要望したい。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年4月19日