軍区は大軍区とも呼ばれる、国家行政区画、地理的位置、戦略・戦役の方針、作戦任務などに基づき設置される軍事組織であり、中央軍事委員会に直属する。主に戦区の部隊建設の計画を制定し、戦区内の各軍・兵種の共同作戦を組織し、協力などを行う。軍区には司令部、政治部、聯勤部、装備部が設置されており、それぞれ所属部隊の軍事、政治、後方支援、装備の活動を指示する。新中国成立初期、中国軍は北京、内モンゴル、瀋陽、蘭州、ウルムチ、済南、福州、成都、広州、南京、昆明、武漢、チベットなど10あまりの軍区を設けていた。部隊の建設状況と国内外の環境の発展と変化に応じ、軍区の設置には変動が生じた。中国軍は1985年に兵士を100万人削減した。現在の7大軍区の区分は、この時期にほぼ確定された。人民解放軍は現在、瀋陽、北京、蘭州、済南、南京、広州、成都の7つの軍区を設けており、陸軍集団軍、兵種部隊、後方支援部隊、省郡区(衛戍区、警備区)を管轄している。
瀋陽軍区(遼寧省、吉林省、黒竜江省、内モンゴル自治区に所属する武力を指導・指揮)
北京軍区(河北省、山西省、内モンゴル自治区、北京市、天津市に所属する武力を指導・指揮)
蘭州軍区(陝西省、甘粛省、寧夏回族自治区、青海省、新疆ウイグル自治区に所属する武力を指導・指揮)
済南軍区(山東省、河南省に所属する武力を指導・指揮)
南京軍区(江蘇省、浙江省、安徽省、福建省、江西省、上海市に所属する武力を指導・指揮)
広州軍区(湖北省、湖南省、広東省、広西チワン族自治区、海南省に所属する武力を指導・指揮)
成都軍区(四川省、雲南省、貴州省、チベット自治区、重慶市に所属する武力を指導・指揮)