春の訪れとともに北京冬季オリンピック開幕

（新華社記者撮影）

　周知の通り、今大会開閉会式の演出総監督を一手に引き受けたのは、中国を代表する映画監督・チャン・イーモウ氏。映画ファンや中国通の方でなくとも、きっと『初恋のきた道』（チャン・ツィイー主演）や『HERO』（ジェット・リー主演）などの作品を思い出されることでしょう。2008年の北京オリンピック開閉会式もチャン氏による演出でしたが、今大会は状況が大きく異なります。そもそも、新型コロナウイルスの感染防止対策が徹底的かつ厳格に実施される中での開催です。当然、演出にも多くの制約があったはずで、目に見えやすいところでは、昨日の出演者は約３千人（2008年は約１万5千人）に縮小され、時間は2時間半（同年は4時間超）に短縮されていました。

（新華社記者撮影）

　その制限がかえって演出をより濃密にしたようです。冬季オリンピック開会式は、そこから約２週間続く非日常空間へいざなうセレモニーであるとともに、開催都市をアピールする絶好の機会でもあります。その文化芸術と科学技術のクオリティーは、世界中の観衆の目を奪っただけでなく、生命の息吹に満ちゆく春の訪れと、中国首都・北京の存在感を感じさせるものでした。

「中国網日本語版（チャイナネット）」2022年2月5日