20日午前、四川省雅安市でマグニチュード(M)7.0の地震が発生した当時、天全県人民病院にいた呂才文さんと彼女の肖琴さんはまだベッドの上だった。しかし、猛烈な揺れで目を覚ました呂さんは、異常事態に気付き、「つぶれる!」と大声で叫び、肖さんを覆うように抱きかかえた。すると建物がそのあとすぐに倒壊したという。がれきの中からやっとの思いで出てきた2人を見ると、傷だらけの呂さんに対し、肖さんは無傷だった。人民網が報じた。
「地震だ!」。呂さんによると、当時逃げ出す時間は全くなかったという。建物はガタガタと音を立てながら、左右に大きく揺れ、天井は今にも崩れ落ちてきそうな状況だった。そして「つぶれる!」。呂さんはそう叫ぶと、身を翻して、隣にいた肖さんの上に覆いかぶさった。一方、肖さんも、すぐに体を縮めて、呂さんの下にうずくまった。すると、天井が、大きな音を立てて2人の上に崩れ落ちてきた。ホコリが収まって見ると、2人はレンガに埋まり、頭だけが見えている状態だったという。その時、呂さんは、顔に異変を感じ、触ってみると、傷を負い、血が流れ出しているのに気付いた。しかし、同時に、下にいた肖さんは、無傷で無事であることに、ホッと一息ついた。
「彼は体中傷だらけだったけど、私は全くの無傷だった」と肖さん。危機的な状況で呂さんが自分を守ってくれたことで、「まだ結婚はしていないけど、一生この人について行く」と決心を強めたようだ。
「人民網日本語版」2013年4月22日