今週に入り、変化の兆しが見られた。某メディアは「中国はすでにある種の臨界点に達した。都市部の企業は賃金引上げを実施しない限り、農村からの出稼ぎ労働者を労働力として集めることができない」と指摘した。また、人口問題も深刻だ。中国の労働人口は、2011年から2020年までにピークに達すると予想されている。中国が「富む前に老いてしまう」可能性は非常に高い。金融分野にも問題があり、非合法な地下銀行に多額の資産バブルが膨れ上がっていると、人々は噂している。
これらの問題や試練は決して、中国がお先真っ暗だという意味ではない。中国にとって最も有利なことは、国家の指導者が理性に欠けた決断を下すことはあり得ないということだ。
人々に楽観的な見方をもたらしてくれる事例は、あちこちに見受けられる。蘇州がその典型的な例のひとつだ。25年前にはのんびりとした小都市だった蘇州は、今ではシドニーの半分の経済力を備えるまでになった。発展によってもたらされた数々の問題については否定できないが、見返りの大きさも尋常ではなかった。つまり、一部の意見によると、中国は、最も解決困難な問題に取り組み続けると同時に、別の面での成功を手に入れてきたのだ。また、中国が抱える問題は、その数があまりにも多く、あまりにも組織的であることから、是正する必要があるとの主張も一部にある。
中国を実際に訪れて、中国の未来を言い当てられる人など皆無であると確信した。しかし、我々は、中国とオーストラリアとの関係が極めて重要であることを理解している。
「人民網日本語版」2013年5月13日