中国の新しい外国人出入国管理条例は、すでに意見募集稿が完成し、社会各界の広くから意見を募集している。同稿では、ビザと居留証の種類が追加され、外国籍の中国人が中国に出入国・居留する場合に、さらなる便宜が図られている。中国新聞社が報じた。
中国国務院法制弁公室は5月初め、通常ビザの申請発行管理と外国人の国内居留状況管理を規範化する目的で、「中華人民共和国外国人出入国管理条例(意見募集稿)」を発表、社会からの意見を求めている。同稿では、通常ビザの種類およびビザの発行・延長・変更・追加にかかる条件や申請プログラムに関し、明確な規定が打ち出されている。
現行の「中華人民共和国外国人出入国管理法実施細則」では、通常ビザは、外国人申請者の訪中目的に応じ8種類に分かれ、ピンインのアルファベットで区別されている(D・Z・X・F・L・G・C・J-1およびJ-2)。新条例の意見募集稿は、この8種類に加え、「Q1」「Q2」が新たに追加されている。
意見募集稿によると、「Q1」ビザは、中国公民である家族との同居を希望して入国・居留を申請する人や永住資格を有する外国人の家族、子供の寄宿などの事情で中国での居留を希望する人を対象に発行される。「Q2」ビザは、短期の親族訪問を目的として中国公民宅や永住資格を有する外国人宅に滞在を希望する人を対象としている。
意見募集稿は、「外国人は、中国入国前に、在外中国大使館、中国領事館、中国外交部(外務省)の委託を受けた海外駐在機関において、ビザ申請手続きを行わなければならない」と規定している。「Q1」の申請者は、家族との同居のために入国を希望しており、家族からのインビテーション・レターと家族関係を証明できる書類を提出する必要がある。また、子供を中国に寄宿させていることを理由として入国を申請する人は、委托書などの証明書類を提出しなければならない。「Q2」ビザ申請者は、中国に居住している中国公民あるいは永住資格を有する外国人からのインビテーション・レターを提出することが条件となっている。