台湾の大富豪・李岳蒼氏の息子である李宗瑞・容疑者(27)が昨年8月、女性芸能人やモデルなど30人以上に薬を飲ませ暴行を働き、さらにその様子をカメラで撮影していたとして逮捕された事件で、台湾紙「中国時報」はこのほど、被害者の女性がさらに2人増えたと報じた。女性2人も李容疑者に酒で酔わされた後、暴行を受けカメラで撮影されたと主張。身心共に深い傷を負ったため、事件発生から半年たって、やっと勇気を出して真実を話すことができたという。李容疑者は既に、婦女暴行の容疑で起訴され、裁判所で審理が進められているため、検察側は同事件を直接裁判所に送り、審理が実施されている。同事件の被害者はこれで34人となった。中国新聞網が報じた。
台北地検署は昨年11月、「性自主妨害罪」など45の容疑で李容疑者を起訴。すべての罪を合わせると求刑209年になった。ただ、台湾の法律では最高30年しか求刑できず、検察側は裁判官に重い処罰を求めた。当時、32人の女性が被害を受けたと断定された。そしてこのほど、別の女性2人が李容疑者に暴行を受け、その様子を撮影されたと告白。一方の李容疑者は、撮影については認めているものの、一貫して強姦は否認している。李容疑者は法廷での対決を求めたものの、2人の女性が法廷で涙を流すのを目にし、明らかに動揺した様子だったという。
李容疑者が撮影した画像は昨年8月、ネット上に流出。警察の捜査で、女性28人が強姦され、4人が合意の上で関係を持ったもののその様子を無断で撮影されたと断定した。うち、女性17人が起訴したものの、1人は起訴を望まなかった。また、残りの14人は身元がはっきりしなかった。今回起訴した女性2人は、身元がはっきりしなかったうえ、画像には酔って半分意識がない状態で映っており、犯罪かは確定できなかったため、検察側は起訴を見送っていた。
2人は、画像がネット上に流出して初めて、自分が被害者であることに気付いたという。ただ、同事件は注目度が高かったため、昨年の年末から今年の初めにかけて、やっと告白に至ったという。
「人民網日本語版」2013年5月23日