董氏は、「光の周波数は散乱後に変化が生じる。この変化は散乱物質の特性によって左右される。これはノーベル賞を受賞した、ラマン散乱分光法だ。人の指紋によりその人の身分を識別できるのと同じく、ラマンスペクトルの形状もまた、科学者が異なる分子の『指紋』を識別するスペクトルになり、物理・化学・材料・生物などの分子構造研究の重要な手段だ」と説明した。
ミクロスケール実験室単分子科学チームは、高解像度走査型トンネル顕微鏡技術と高感度光学検査測定技術を一体化させた共有システムを発展させ、化学識別の解像度をかつてない0.5ナノに到達させ、分子内部の構造および分子表面の吸着構造を識別できるようになった。董氏は、「同研究はミクロ世界の理解、特にミクロ活性化反応メカニズム、分子ナノ機材のミクロ構造、DNAコードを含む高解像度生物分子画像化にとって、重要な科学的意義と実用的価値を持ち、単分子非線形性光学および光化学過程の研究に向け新たな道を切り開いた」と語った。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年6月6日