日本人のモラルを奪う貧困

日本人のモラルを奪う貧困。 近年、日本社会は一つの岐路に差し掛かっているようだ。暴走老人、モンスターペアレント、いじめ、自殺など、最近これらに関連するニュースが各メディアで多々報じられている…

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発信時間: 2013-08-16 11:14:58 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 

近年、日本社会は一つの岐路に差し掛かっているようだ。暴走老人、モンスターペアレント、いじめ、自殺など、最近これらに関連するニュースが各メディアで多々報じられている。

今月12日、兵庫県宝塚市で63歳の無職の男が、市役所の窓口に火炎瓶を投げつけ放火し、職員数人を負傷させ逮捕されるという事件が起きた。この男は固定資産税未払いのため、長期に渡り同市に銀行口座を差し押さえられていた。男は腹を立てて市役所の市税収納課の窓口で「生活ができない」などと抗議。次第に激高して「俺の人生をめちゃくちゃや。お前らが差し押さえるから。俺の答えはこれや」などと叫びながら火炎瓶を職員に投げつけた。

2011年9月、神奈川県高松市でも無職の女が、市の生活補助金減額を理由に放火や暴行を図ろうとした。日本で生活補助を受ける人は大阪府が最も多く、罵倒、暴力、殺人、道徳や法律をまったく無視した行為など問題も最も多い。

日本ではこのような税金や生活補助を巡る暴力事件は珍しくなく、とりわけ政府への不満から公務員に危害を加える「行政対象暴力」が跡を絶たず、窓口業務を行う公務員は毎日危険と背中合わせの状態になっている。また、公務員はこれまでの「尊大横暴」な態度から現在の「穏やかで親しみやすい」態度に変わっているため、逆に市民が公務員に対して傲慢な態度をとったり、言いたい放題文句を言うといった「異常」現象はよく見られるようになった。

かつて日本人は含蓄があり慎み深く、メンツを重んじ、人に金銭をせがむようなことは絶対しなかった。まして「もらわないと損」といったような考え方をもつ人はいなかった。80年代に中国で一世を風靡した日本のテレビドラマに描かれていたような人と人との暖かさや信頼、外出時に鍵をかけなくても泥棒の不安がないといった様子は、多くの中国人が羨ましく思ったものだ。貧しさが人を変えてしまったのだろうか。近年の貧困で日本人はより現実的になり、モラムもかなり低くなった。かつての和気藹々とした雰囲気はどこにいってしまったのか。

毎日のように上演される金銭トラブルを巡る演劇に、日本のネットユーザーは「金融業務はすべて警察に任せるべき」、「市役所に警察を立たせるすべき」などと指摘している。その一方で、「政府の収税官はやくざと同じ」、「公務員の態度は相手を選ぶので彼らにも責任がある」、「公務員の収入は高すぎる。貧しい人が彼らの顔色を伺わないといけないなんて不公平」といった意見もある。安倍首相は10年後に日本国民の収入を150万円増額すると豪語しているが、この150万円で果たして日本人のモラルを買い戻せるのか、今後も注目していきたい。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年8月16日

 

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