第37回モントリオール国際映画祭の受賞作品がこのほど発表された。観音をテーマにした初めての中国映画「不肯去観音」(行かず観音)はノミネートされただけでなく、「世界の偉大な映画賞(World Great Film)」を受賞した。モントリオールでの上映により、観客の間で中国映画への熱い論議が起こっている。人民網が伝えた。
■世界を感動させた「不肯去観音」 カナダで人気
モントリオール国際映画祭はカナダの三大映画祭の一つで、北米で唯一映画製作者連盟(International Federation of Film Producers Associations)の承認を受けたコンペティションとしての性格を持つ映画祭であり、海外における中国映画の重要なPR拠点でもある。「不肯去観音」は今回の映画祭期間中、モントリオール市の映画館で3回放映される計画で、このニュースが伝えられると大きな反響があり、上映当日の現場の盛況ぶりは予想以上のものとなった。映画祭での上映作品ではあるが、初回上映時には観客は入場券を購入する必要があるにもかかわらず、会場は多くの人で賑わった。映画のエンディングでは製作グループと出演者に大きな拍手が送られた。「不肯去観音」の放映は観客の間に中国映画に対する論議を呼び起こし、多くの外国の観客が「中国映画の印象は基本的に商業的利益のための創作というものだったが、『不肯去観音』の登場で中国映画への見方が変わった。この映画は調和的な慈愛をテーマとしたもので、見た人の心の中に真善美の気持ちを呼び起こす。見習い、賞賛するに値するものだ」と述べている。
■伝承文化で慈愛を呼びかける 観客からの賞賛
「不肯去観音」がモントリオール国際映画祭で放映されると、会場の観客は大きな興味と関心を示し、会場の製作スタッフに多くの質問をした。美しい画面の撮影現場への興味や、撮影場所に最も近い都市についての質問、また伝統文化を掲揚する映画が現代の中国の環境下でどのように発展していくのかという懸念もあった。ある観客は「言葉や文化的な背景は異なるものの、外国の観客も作品に表された諦観を理解し感じることができる。この映画はテーマが新しく、感動的で、愛を掲揚するプラスのエネルギーを伝えるものだ。今回『世界の偉大な映画賞』を受賞したのも当然だ」と語った。(編集YH)
「人民網日本語版」2013年8月31日