ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)や携帯電話は今、新たな通信手段として人々の生活に溶け込んでいる。あるネットユーザーは、「これらの通信ツールは、恋愛の発展を加速させているだけでなく、恋愛中の人の多くが携帯やインスタントメッセンジャー(IM)を通して喜怒哀楽を表現している」と分析している。そんな中、あるサイトは最近、SNSや電子通信ツールが現代人の恋愛や生活に大きな影響を与えていることを示す調査研究を発表。現代人はショートメッセージ163通、メール37通、電話30回、ミニブログ224ツイート、フェイスブックのメッセージ70通で恋に落ちるとしている。金陵晩報が報じた。
ショートメッセージ163通で恋愛に発展
同調査によると、恋人に別れを告げる方法として、回答者の36%が「電話」、27%が「ショートメッセージ」、13%が「インターネット」と回答した。また、ネット上で恋に落ちるまでに、男性がフェイスブックで年に517回メッセージを送るのに対し、女性は386回で、女性より男性のほうがネット上での交流を好んでいることが分かっている。
同調査結果はすぐにネット上で話題になり、さまざまなコメントが寄せられている。あるネットユーザーは、「ネット時代の今、多くの人は忙しい日々を送り、各種ファーストフード式ライフを好んでいる。そして、恋愛もファーストフード化している。男女は実際に会う前、往往にしてまずショートメッセージやネットを通じて相手に対する理解を深め、この人ならいけると感じるようになってから、時間を割いて会うかどうかを考えはじめる」としている。
別のネットユーザーは、「みんな忙しい日々を送っており、様々な通信ツールを24時間オンラインにしていても、連絡してくるのはよく知っている数人。あまり交流しないネットユーザーと比べると、連絡する回数も多く、相手に対する理解が自然と深まるし、親しみがわくようになる。それに、各種通信手段を通して思いを伝え合うというのは、時代の特徴」と、ショートメッセージなど各種通信ツールが恋愛の歩調を加速させているのにも原因があるとの見方を示す。
出会いから別れまで1度も会うことのない恋愛
多くのネットユーザーは、「みんな忙しいから、いつも時間を割いて実際に会うことはできず、各種IMを通して意志の疎通を図ることが多くなる。ショートメッセージの回数が増えていくにつれ、少しずつ恋愛関係が築かれていくというパーターンがほとんど」と、各種ソーシャルネットワークサイトやIMが恋愛感情を築くのに重要な役割を果たしていると考えている。
大学を卒業して3年になるという徐さん(女性)は現在、浙江省蘇州市で翻訳の仕事に就いている。周りの友人や大学時代の同級生らが次々に結婚を決めているため、遠い江蘇省鎮江市に住む徐さんの両親は焦り始め、友人を介して蘇州市で働いている同郷の男性を徐さんに紹介した。双方共、両親と離れて暮らし、実際に会うのも難しいため、徐さんら2人はチャットソフトQQや電話を使って連絡を取り始めた。
数週間して、徐さんの両親が「2人はうまくいっているのか」と尋ねると、徐さんは「ほとんどQQで連絡していた。同郷だったから共通の話題も多かった。何度か電話もした。しばらくして、実家に戻って仕事を探す事に関して意見が分かれ、連絡も減った。今はもう全然連絡していない」と、冷静に伝えた。「今でも、相手がどんな顔をしているかさえ知らない」と徐さん。