高齢化が加速 富む前に老いる中国人=米メディア

高齢化が加速 富む前に老いる中国人=米メディア。 平均寿命は延び続ける一方で、出生率は減り続ける。世界は確実に高齢化社会へと向かっている。老人の介護する責任は誰にあるのかという問いに、家庭も政府も頭を悩ませる…

タグ: 寿命,出生率,高齢化,経済,高齢者,中国,富む

発信時間: 2013-10-14 11:12:22 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 

家の床をゴキブリが這う。息子娘が車庫へと続く扉を開けると、縮こまった老婦が寝る薄暗い部屋に光が差し込んだ。中国南西部の大山小村に住む94歳になるこの老婦は、親の介護を怠っているとして息子夫婦を訴えた。

平均寿命は延び続ける一方で、出生率は減り続ける。世界は確実に高齢化社会へと向かっている。老人の介護する責任は誰にあるのかという問いに、家庭も政府も頭を悩ませる。インドやフランスでは、両親を経済的に支えるよう成人男女に求め、米加でも同じ類の法律が定められた。シンガポールでも、親は介護を怠る子女を訴訟してもよいとする法律が定められた。

家庭の忠誠を社会基盤とする中国でも、過去15年間ですでに1000人以上の親が子女に経済的支えを求めて訴えを起こしている。中国政府は「高齢者権益保障法」を改正し、離れて暮らす子女も頻繁に帰省して親孝行をすることを義務化した。愛情は法律で管理されるべきなのか、今問われる。 

かつて中国では、老人が若者から敬意を払われることは当然とされ、この観念は小さい頃から染みついていた。それはまさに米退職者協会が2008年に、「数千年来、孝行は中国の医療保険、社会保険、長期介護であり、家庭の美徳となっている」と発表した通りである。

しかし、2050年には中国の50歳を超える人口は6.36億人に達し、総人口の49%に上ると推測されている。また、長年の計画出生政策が、減少の一途をたどる労働人口が増加を続ける高齢者を支えなければならないという状態を招いた。近い将来、一体誰がその責任を取っていけば良いのか。

中国は今、富む前に老いるという局面を迎えており、政府の政策も高齢化のスピードに追いついていない。退職金が比較的多い都市部でさえ、家庭の誰か一人が倒れれば共倒れするというドミノ倒しのような現状にあると考える高齢者は少なくない。また、社会と経済の変革が、伝統的な家庭の美徳の崩壊を引き起こしている。子女は老人ホームの入居費を負担できたとしても、彼らは“親不孝”というレッテルと両親を背負って老人ホームに行くことになる。結局は感情の“綱引き”と世代間の衝突を招く結果になってしまう。この問題が解決される日はくるのだろうか。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年10月14日

 

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