人工内耳を失った少女、市民の協力で無事発見 寧夏

人工内耳を失った少女、市民の協力で無事発見 寧夏。 「4歳の女の子の耳を探そう」というスレッドとポスターが連日、寧夏回族自治区銀川市の掲示板や町内を賑わした。ネットユーザー、一般人、メディア、政府部門の微博(ウェイボー・ミニブログ)の114時間に渡る捜索により、女の子の「耳」が無事に見つかった…

タグ: 耳,女の子 人工内耳 少女

発信時間: 2013-11-19 14:14:56 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

「4歳の女の子の耳を探そう」というスレッドとポスターが連日、寧夏回族自治区銀川市の掲示板や町内を賑わした。ネットユーザー、一般人、メディア、政府部門の微博(ウェイボー・ミニブログ)の114時間に渡る捜索により、女の子の「耳」が無事に見つかった。この「愛のバトンリレー」は、出稼ぎ労働者の家庭の20数万元の損失、女の子の二度目の開頭手術の痛みを回避した。新華網が伝えた。

◆子供の耳、どうしてなくなったのか?

宋国強さんと妻は、銀川市にやってきた出稼ぎ労働者だ。出産後間もなく、娘の小儒ちゃん(仮名)が音に対して無反応であることに気づいた。病院の検査により、小儒ちゃんが感覚神経性難聴を患っていることが明らかになった。

あっという間に4年間が過ぎた。同世代の子供たちはとっくに言葉を覚えているにも関わらず、小儒ちゃんは音のない世界で生活を続けていた。宋さんは今年1月、人工内耳が子供を「音のある世界」に戻せることを聞き、約28万元(約448万円)の大金を集め、人工内耳の移植手術を受けさせた。半年余りが経ち、小儒ちゃんは簡単な日常会話を覚え、「人工内耳」が彼女の耳になった。

11月10日夜9時頃、宋さんの妻と娘は新華東街で路線バスを待っている時に、人工内耳の体外装置を紛失した。人工内耳は体内に移植された装置と体外装置がペアになっており、片方をなくすともう片方も機能を失うことになる。つまり体外装置をなくしてしまえば、また28万元を集めなければならず、小儒ちゃんはもう一度開頭手術の痛みを味わわなければならない。

体外装置が見つからなかったため、焦った宋さんは警察に通報後、微博で遺失物捜索依頼を出した。

人工内耳の写真を掲載した微博が投稿された翌日から、宋さんの電話がひっきりなしに鳴りだした。寧夏日報、寧夏新聞網などを含む現地の大手メディアが相次いでフォローしたほか、アカウント名「@銀川住房保障」、「@銀川市政管理」など、銀川市の行政微博もフォローに協力した。熱心なネットユーザーは真っ先に微博やQQ空間(テンセントの提供するSNS)などを使い、遺失物の情報を伝えた。

あるネットユーザーは記事を転載する際に、「ワンクリックは支援、転載も協力に」と書き綴った。

宋さんは、「一日平均30数回の電話を受け、善意ある人の問い合わせと、提案ばかりだった。私は電話をかけてくれた人に感謝している。私が困っている時に協力してくれ、人情のあたたかさと力を与えてくれたからだ」と語った。

その後、銀川市公共交通有限公司の支援を受け、この遺失物捜索依頼は全市の約1500台の路線バスに掲載され、車内のテレビも情報をリアルタイムで伝えた。銀川市客運管理所はポスターを配布し、タクシーの運転手に協力を依頼した。銀川市の都市管理部門も、街の清掃員を動員し、「遺失物を発見した場合はご連絡ください。これは4歳の女の子が、世界の音を一日も早く耳にすることに関わります」と呼びかけた。

人々が待ちわびる中、朗報が伝わった。人工内耳が小儒ちゃんの体を離れてから110時間後の15日、ある高齢者が「市場で野菜を買っている時に拾ったが、必要ないと思い捨ててしまった。遺失物捜索依頼を見て、これほど重要なものであることを知った」と電話をかけてきた。この高齢者は宋さん一家を連れて探しに行き、最終的に物乞いの高齢者の協力を得て、人工内耳を発見することができた。

市民による自発的な「愛のバトンリレー」は、これが初めてのことではない。河南省鄭州市では、ラーメン店の店主ががんの手術費を集めるためネット上で呼びかけたところ、多くの市民がラーメン店に押しかけ寄付をした。新疆ウイグル自治区ウルムチ市では、白血病の妻の治療費を集めるため、家禽販売店の店主が購入を呼びかけたところ、問い合わせが殺到した。善意が示されるに伴い、人々は善意が掛け声ではなく、行動(ワンクリックによる転載だけでも)を必要としていることを知った。

小儒さんの両親も、この善意を感じ取っている。妻のカク廷さん(カク=赤へんにおおざと)は、「本件に注目してくれた人は、みな私たちに力を貸してくれた。子供が成長してから、今回の出来事を話してやり、大きくなってからも善意を忘れないよう教育する。私は夫と共にボランティア組織に入り、この愛を伝え、多くの人の力になることを決めた」と語った。

銀川市在住の張東さんは、「今回は、全員がヒーローだった」と述べた。

「人民網日本語版」2013年11月19日

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