小さい頃から「百年老藤」の下で育ってきた村民、梁厚兵さん(50)は、ブドウが生活に変化をもたらしてくれたと語り、その顔の上には隠そうとしても隠しきれない満足と喜びが浮かんでいた。彼はかつてイネを育てていたが、毎年苦労してもやっと食べていけるだけの収入しか得られなかった。ブドウ栽培にくら替えした後、生活は良くなった。後に政府が一連の支持政策をとって、彼らが豊かになる手助けをしてくれた。例えば、ブドウ棚をつくるためには1ムーあたり4000元が必要だが、政府が農家に1ムーあたり2000元の補助をくれ、さらに果実を運ぶためのアスファルト道路を建設してくれた。今では彼は兄弟数人と共にブドウ栽培をしているが、「湘珍珠」はいい価格で売れ、アグリツーリズムも人気で、彼の農場を訪ねてくる観光客もどんどん増えていて、暮らし向きは日に日に良くなっている。
しばしば農家を視察に訪れる潘存金副県長(右)と農業専門家
キンモクセイの香りがただよう季節、地元政府は農家の願いを聞き入れ、「中国・懐化(中方)第1回トゲブドウ祭り」を開催した。この期間中、中国トゲブドウ産業発展研究討論会、千人規模のブドウ狩り、ブドウ食い大会、自家製ワイン大会、蒲海山地一周サイクリング招待試合などの一連のイベントが行われた。彼らがさらに多くの国内外の観光客が葡萄溝を訪れ、ブドウを味わうだけでなく、景色や美酒を楽しみ、さらに地元の人々と多方面の交流を行うことを望んでいるのは、彼らが多元的な文化を知り、多くの人々と友だちになることを期待しているからである。自分たちの商品が山の向こう、世界へと旅立つだけでなく、自分たちの視野も山の向こう、世界へと向けていきたいと願っているのだ。
人民中国インターネット版 2013年10月