複数の留学専門教育機関が、2013年留学情勢総括と2014年留学傾向予測を続々と発表している。これらの報告から、海外留学生の増加スピードは減速傾向にあるが、気候・環境面を考慮して留学する中国人学生が著しく増加していることが明らかになった。京華時報が報じた。
○現状:留学市場は安定成長期に
中国の留学エージェントサイトの先駆者的存在「決勝網」と中国教育サービスセンター共催による「第一回中国国際教育年間ゴールド・アワード選出式典」が8日、開催された。同式典において、国際教育関連商品に焦点を当てた国内初の研究報告「2013年国際教育産業研究報告」が発表された。
海外で学ぶ中国人留学生は、2007年以降急増、増加率は4年連続で20%を上回った。しかし、この数値は、2012年には17.65%まで落ち込んだ。報告によると、2013年に留学のため出国した学生は約46万人、前年に比べ延べ約6万人増え、最高記録を再び更新する見込み、しかし増加スピードは減速傾向が続いており、留学市場は今後、安定成長期に入ると予想される。
○傾向:国内就職情勢が海外留学の選択に影響
啓徳教育集団は11日、「2014年中国人学生の留学意向調査報告」を発表した。報告によると、留学を希望している学生の7割近くが、「国内の就職情勢が、留学するか否かの選択に影響を及ぼす」と考えていた。
回答者の年齢は、15歳から36歳までにわたる。「最大の就職難の年」と言われた2013年だが、調査によると、留学を希望する学生のうち、「国内の就職情勢が、留学するか否かの決断に影響を及ぼす」と答えた人は69.3%に達した。また、留学を希望する理由として、「外国語が堪能なことは就職に有利」「将来的に移民する場合に有利」と答えた人の割合が、昨年より大幅に高まり、「留学志向」により強い目的性があるという現状が伺える。また、9割以上が、「留学中に就業・創業に向けた準備を始める」と答えた。
留学先国の選択において、主な考慮のポイントとして挙がったのは、「教育の質」「留学費用」「大学・専門学科のランキング」など。このほか、「気候・環境」が、留学先を決定する際の要因として大幅にクローズアップされ、前年比10%近く上昇した。
「人民網日本語版」2014年1月17日